「死に至る病」を含む小説

閉館時間の迫る図書館で。 生きる気力を失った空っぽと、その話し相手と。 キルケゴールの『死に至る病』を机の上に添えて。 かなり病んで自殺未遂をやった時期があり、そのとき走り書き…

死に至る病に冒されている主人公〈ぼく〉は、静かな白い部屋でひとり、その時を待つ暮らしをしていた。 ある日のこと、どこからか聞こえてきた歌声に惹かれた〈ぼく〉。歌声の持ち主に出逢…

八文木は死を知らず、また死を求めた。彼女は死を知らず、知りたがった。 いつまでも、変わらずあの場所で今も彼女は埋まっている。

『黒髪長髪の幼なじみと旅する話が読みたいです』によせて書きました。二作目です。 残酷描写などは特にありませんが、人によってはグロテスクと感じられるかもしれません。また、拙作『EG…

　青年・金城一真は神前戦儀という戦いに赴く。 　神前戦儀、それは神より賜れた巨大な機械仕掛けの巨人――神機に乗り込み、各国の神機と一対一で戦い合い、最強の神機に奇跡が与えられる儀…

受験という言葉がとにかく嫌いな女の子と、 難しいことを考えるのが苦手な男の子の、 中身があるようでないような日常のお話。

幸せに生きたくないと思っている人は、果たしているのだろうか？ 僕、鹿山　煌(かやま　あきら)は、当然幸せに生きたいと願っている。 だから普通に生きていただけなのに、ある晩、《死…

異世界に転生し、各地の幻想植物を調査して回る植物学者の青年、エンドウ・ジュウイチ。 ある日、彼のもとへ気になるしらせが届く。 「ブローディア王国の花姫さまが死に至る病らしい」 懇…

30分程度の4人声劇台本です。 ♂2：♀2 ――　あらすじ　―― 海に面したその街では、カラクリと呼ばれる機械仕掛けの人形をつくり共存している そんな街では、とある病が流行って…

その病は、死を招くか、希望を齎すか。

『グルヘルム』近郊での出来事で、これからの再起を確認しあったアサト一行は、『デルヘルム』への帰途に就いた。その途中で、アサトが急に倒れる、『ゲルヘルム』での診察では、軽い疲れと診…

僕は書く人、綴る人 だけど、文字で人生や世界を描けると思うほど楽観的じゃない 君の心にさざ波を立てるよ

　魔法、魔術、錬金術、医療の発展。色々な方法で死を遠ざけて、少しでも前に歩いていこうとする。 　なら、最も死に遠くなった僕は、どこに向かって歩けばいいんだろう。 　死にたい、死…

記憶が消えて、最終的に呼吸することも忘れ、死に至る病『ミルクパズル症候群』。 誰が、どうやって罹患してしまうのかはっきりとしておらず、また明確な治療法も無い。 記憶のバックアップ…

植物男子 名前))酸漿 律【ほおずき りつ】 年齢))17歳 病気))名称不明『本人命名：植物病』 特徴))身体からツル科の植物が生えてくる病気。切っても切っても生えてくる。終い…

人間の体というものは生きた細胞で成り立っていて、毎日約１５兆個の細胞が死んで、生まれ変わる。だから俺は、もう少し真剣に考えてみようとそう思ったのだ。

―――キャットイヤーウイルス。 　感染するとメラニン色素を司る染色体の異常、及び猫の耳に類似した器官が頭部に生え死に至る病。人類がこのウイルスによって絶滅…

死に至る病とは絶望であると、キルケゴールは言った。では生に至るために、私たちに必要なものは何なのだろうか。 「私」は病室で目をさまし、唐突に「生きる」ことを始める。

　この世界にはギガフォビアという感染したら確実に死に至る病が流行っている。 　主人公、紅河智利（こうがともとし）はその病にかかるが、死の直前に現れた赫凰瑠璃香（かくおうるりか）の…