概要
「エッグマン病」。やがて穏やかに死に至る病
『黒髪長髪の幼なじみと旅する話が読みたいです』によせて書きました。二作目です。
残酷描写などは特にありませんが、人によってはグロテスクと感じられるかもしれません。また、拙作『EGG』と世界観を同じくしていますが、本作のみお読みいただいても問題ありません。
ちなみに『EGG』は以下。
https://kakuyomu.jp/works/16816452221074678820
残酷描写などは特にありませんが、人によってはグロテスクと感じられるかもしれません。また、拙作『EGG』と世界観を同じくしていますが、本作のみお読みいただいても問題ありません。
ちなみに『EGG』は以下。
https://kakuyomu.jp/works/16816452221074678820
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!あまりにも甘く理想的だからこそ逆に胸に刺さる最期
生ける生首と化す奇病に冒された男が、幼なじみの男に引き取られ、一寒月の余命を使って最後の旅に出るお話。
現代ものの、すこし不思議な掌編です。
作中に登場する「エッグマン病」の設定、体が縮んで頭部だけになる架空の奇病が白眉。個人的には、それを冒頭だけで一気にわからせてくれる描きっぷりが大好きです。
明らかにこの世に存在しない、どう見ても異様な光景を、でも当然のことのように淡々と説明する、という、その振る舞い(書かれ方)そのものが伝えてくれる、この物語の世界観。
書かれている言葉の意味ではなく、書き方でものごとを伝えてくれる文章は、もう単純に読んでいて心地よいからたまりません。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!終わりに見る光景は
〈おれはとてもしあわせだった。〉
終わりに見る光景がどんなものがいいかって、たぶん、終わりも知らない人間が気軽に語っていいのだろうか、とは思うのですが、でももしも終わりを前に、しあわせ、を感じるとしたら、彼が終わりに見たような色彩なのではないか、と感じました。
日本で発症を確認されたのがおそらく二例目とされる奇病中の奇病、俗に〈エッグマン病〉を発症した〈俺〉は、体が縮みハンプティ・ダンプティのようになっていく病魔に蝕まれながら、入院先で孤独に過ごした。そして退院の日、身寄りのない状況に困っている〈俺〉を迎えにきてくれたのが、幼馴染のモモこと桃園陽一だった。モモは縮んでしまったりはせず…続きを読む