「匂い 短編」を含む小説

　——海風。 　ボクはいま仰向けになっていて、空をぼうっと眺めていた。胸の上の帽子が飛ばされないように手に力を入れる。 　吹き抜ける草の匂い。ボクは思いのほかこういう匂いが好き…

青切様主催の自主企画【新作限定_千字以内_一人一作まで】秋の新作短編まつりに参加させていただきました。 ――――――――――――――――――――― 　犬がはしゃいでいる。 …

＿＿＿現在からはるか昔に存在したとされる魔女。かつては村を天災から守る人柱、はたまた厄除けの巫女として崇め、そして畏怖の念を送られていた。のちに現在の魔女狩りへと繋がっていく＿＿…

休日、午前。 紙の匂い漂う街に僕はいた。 （街歩きと饂飩と磯辺揚げ）

俺こと久祁隼(ひさぎしゅん)には一歳年下の可愛い妹がいる。 ――名前は久祁小春(ひさぎこはる)。 小春は俺とは違って文武両道で容姿端麗、男子にも人気の女の子だ。 幼い頃はそれ…

同窓会の帰りに、かつての同級生に襲われかけた穂南。穂南を救ったのは、血の匂いのする荒くれ男・鬼宮だった。生きる世界の違う二人の、一夜限りの忘れられない出来事。

病名:bom-2。接吻で他人に感染するHIV。口内から脳へ細菌が侵食していく。接吻をして他人に移すことで完治はするのだが、3年間も他人へ移すことができなければ、脳に溜まった菌がガ…

畳を張り替えた。横になって大きく深呼吸した。吸い込んだ空気は、爽やかな草の香りと、少しの墨の匂いが混じりながら鼻を抜けていく。ほんのわずかに鉄の臭いがした。 絵空事のような淡…

憧れの美人先輩（菜々美さん）にボクは食事に誘われた！　心の中で「お食事デートだ」と気負うボクに対して、菜々美先輩は平常運転で、目指すお店は服に匂いが染み付くのも厭わない焼き肉屋さ…

ペトリコール（英: Petrichor）は、雨が降った時に、地面から上がってくる匂いを指す言葉。ギリシャ語で「石のエッセンス」を意味する。(Wikipediaより抜粋) 私はい…

そして今、壮大な物語は幕を閉じる。 ※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。

ドッペルゲンガーに余命宣告された少女と、少女を想う少年が最期の日に夏祭りへ行く。 不可思議な現象の真相と、主人公の成長。 夏の匂いが感じたい方は是非ともお読みください。

twitterで自主企画中の「夏だけじゃない2023」の夏を感じる小説短篇集。 夏を感じるものをテーマに書いています。

夏のある日、田舎に里帰りしていたあなたは出先で急な夕立にあってしまう。 トタンの屋根、黒ずんだボロボロの木のベンチ、後ろにはいつ貼られたか分からない古いポスター、周囲は木と田ん…

　今日も私は、彼がいなくなったベッドで一人目を覚ます。 　とっくに冷めた温もりと、しつこく残るタバコの匂い。 　私の前では吸ったことないけど、隠れて吸ってること知ってるよ。 　…

雨上がりの匂いが好きな女性。 雨の軌跡が好きな男性。 大学のゼミでの出会いからきっかけで、お互いの趣味を共有することとなり、出かけることを繰り返していったことで惹かれ合った。…

　うだるような朝で目が覚める。 　脱衣所に行くと、幼馴染の三浦ここみが僕のパンツを嗅いでいた。 「ここみ！　僕のパンツを使わないでよ！」 「ち、違うの！　藤吉くん。聞いて！　こ…

血の匂いが心地良いなんて、君は本当に馬鹿な事しか言わないな。 そんなことを言われてしまえば、僕はもう止まらない。 覚悟してね？ ”人の趣味は甘い蜜” こちらの作品と同じ二…

超短編です。 1000文字くらいで書き起こしたました。 愛し方を間違えると怖いなという……。

”私”は―――― ”僕”は―――― 人に言ってはいけない趣味を持っている。 ”君の血の匂いは心地がいい” こちらは、今回の二人の別の物語です。 もしよかったら、こちら…