「人差し指」を含む小説

道端に堕ちていたそれは、親指と人差し指でちょいと摘まめるくらいの、くしゃくしゃになった赤いセロハン紙だった。少なくとも私は、それを見つけたとき、飴の包み紙か何かだろうと思った――…

社交シーズン終わりの、王宮主催の大夜会。そのさなかに王子がやらかした。 そう、長年の婚約者に対して婚約破棄を突きつけたのだ。 だが、それに対して婚約者である公爵家令嬢は小首を…

その暗殺者の指には様々な能力があった。頑強な鎧をものともせず、人差し指の一突きでターゲットを始末する。標的のいた部屋には傷付いた少女が。暗殺者は親指に話しかけた。「とうさん、どう…

一枚の写真がある。クラスメートの閑谷　鮮加がまるで真実を突き止めた探偵ように、人差し指を相手に向ける姿を撮影した可愛らしくも凛としたワンシーン。 のちに新たな探偵ブームの火付け…

◇登場人（？）物　＊全員同中学１年生女子 ・北野　一美　きたの　かずみ 強気、好奇心旺盛で回りを強引に引っ張り回すタイプ。 ミニスカツインテール。最近母の化粧品を勝手に使って怒…

腹上死をした達也が死んだはずなのにいた世界は恐竜が襲ってくる世界だった 達也は人差し指一本で倒せる怪力を持っていた 毎日20:02〜1話ずつ更新予定

【BKブックスより書籍化決定！】西暦2018年、世界中に空想上の産物と思われていたダンジョンが突如出現した。各国は、その対応に追われることになり多くの法が制定されることになる。そ…

「カンチョーをするスキル？」 「ええ。それがあなたに授けられるチート能力です」 　……おいおい。 　ずいぶんとふざけた能力じゃねえか。 「そのスキルはイメージが良くないので…

「犯人は貴方だ！」 「いいや、お前だ！」 「いやいやっ。あんただろう？」 　現在、少年誌で連載をされている『5分で解決！』シリーズでは自分こそが探偵だと思っている少年たちが自分以…

早春のある日、疲れた顔をした女の死体が見つかった。彼女の人差し指の先にはダイイング・メッセージが残されていた……

謎解きと謎が出てくる物語が大好きで、将来の夢は名探偵になること。 そんな中学１年生の女の子――片山帆風（ほのか）は、ある日クラスメイトから謎のメッセージを解読してほしいと頼まれる…

春園学院に通う須藤春人（すどう　はるひと）は、『ゴーたん』というあざらしのぬいぐるみが大好きな高校二年生。 そんな彼は、現在に至るまでそれなりに平凡に生きてきた。 見てくれは並以…

　鳥の嘴。 　その長い嘴で突っつきたいのか、掴みたいのか。 　そもそも何を突っつきたいのか、掴みたいのか。 　乾いた唇をそっと人差し指でなぞる。 　リップクリームを空に投げ…

自作ホラー短編集「奇々奇譚集」より

　自主企画『三題噺の競作３』によせて書きました。 　お題は「お盆」「蚊」「お墓参り」 　江上カノンが行方不明になって一年。彼女の初盆を迎えた島で、丸屋半太は『指』をみつける。 …

　血のような赤？　いいえ、晴天の空のような澄んだ青色かしら。 　私にはわからない、一体赤色と青色の間にどのような違いがあるのか。いいえ、それはきっと重要な事ではないのでしょうね。…

ワンルームアパートで1人で過ごす土曜日。 僕はホットケーキを焼いていた。 その時、ある女から電話がかかってくる。 最寄駅近くのスターバックスで出会った不思議な女だった。 女はス…

放課後の教室で、都築は私にギターを弾いてくれた。 彼の指が紡ぎ出す音は、私にとっての当たり前だった。 そんな都築に、幸運な話が舞いこんできて……。

十和田探偵は幽霊が見える。 数十年前に亡くなった天文学者の藁志道と出会い、依頼される。藁志道が亡くなった時、何者かが人差し指を切り取ったのだ。怨みはないが、藁は理由を知りたがって…

時は幕末、世は戦乱。 博打好きなお姫様と侍の、人差し指が行先示す珍道中。 深く暗い森の奥で、ふたりを待ち受けるのは──