概要
その人差し指は、彼の矜恃そのものなんだ。
放課後の教室で、都築は私にギターを弾いてくれた。
彼の指が紡ぎ出す音は、私にとっての当たり前だった。
そんな都築に、幸運な話が舞いこんできて……。
彼の指が紡ぎ出す音は、私にとっての当たり前だった。
そんな都築に、幸運な話が舞いこんできて……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!どうしても前を向かなきゃならないときに聴きたい一曲
たった1曲。
至高の1曲。
それを生み出すために、——550曲。
創れるか?
才能だ、努力だ、流行りだ、逆張りだ……この物語に登場するギタリスト——都築(つづき)をそんなありふれた言葉で語りたくない。
熱い思いがある。
一度失った夢を呼び覚ますための熱が、ある。
友よ挫けるな。
彼にそう言われたような気がするんだ。
報われないからやめる。
生きていればそんなこと山ほどある。
人生ってのは得たものより得られなかったものの方が多いはずだ。数え始めたら不幸の始まりだ。
都築は数えない。後悔をしない。今を見る。前を見る。そこから自分の行きたい場所へ行くための手段を考える。
この一曲に注がれた…続きを読む - ★★★ Excellent!!!最高でした。
めちゃくちゃ良かったです……何度か「ウワー!」とか「あ~~!」とか叫びながら読ませていただきました!好きです。
あのですね……これは偶然なんですけど、私もギターを爪で弾いていた人なので、物凄く都築の気持ちがわかるんですよ(笑)。私の場合クラシックなので、基本がピックではなく爪だったわけなんですけど、爪、割れる割れる……その度にちきしょー、ってなったことを思い出します。
とまあそれは置いといて、初夏にふさわしい爽やかな物語だったなあと思いました!曲も最高でした♪
特に、都築の歌を聞いて主人公の涙が込み上げるシーンがとても綺麗でした!溢れるでもなく、張る涙……そして「身体の奥底から漏れ出る熱…続きを読む