「ロウソク」を含む小説

妖魔が横行していた戦国時代、大名たちは挙って、妖魔と契約を交わし、終わりの見えない争いが続いていた。時の大名、今川義元は、妖魔の大軍を率いて、京へ向けて出陣した。道すがら、その土…

【KAC20225　88歳】 かつて日本中にその名を轟かせた名探偵。 暗い部屋ひとり、何を思う。

僕は深海を彷徨っていた。やさしいものは、小さなロウソクのように、暗闇の中、心に明かりを灯す。海の底で出会ったのは、孤独で、やさしい世界だった。

　静かに燃えるロウソクの炎を暗闇で見つめ続けるような短編を目指しました。自身の中に「空白」を感じている方の手助けになれば幸いです。 　KAC2022応募作品です。2回目お題「推…

夏の夜の　ほんの一時の　ありふれた情景

父親の虐待に悩まされる秋本光は、学校でふと『悪食神社』の噂を聞く。 帰りに何となく、噂の神社の行き方をやってみると、ロウソクだらけの神社に辿り着く。 だがそこは、若い神主が一人い…

太平洋戦争末期、「わたし」は、勤労動員先の工場にて「柴田美智子」と出会い、彼女が演じる残酷なおとぎ話をモチーフにした影絵劇に惹かれた。 現代、「レイナ」と呼ばれるアバターの「わ…

　ヒトが他の生物と異なる点として、火を使用することが挙げられます。火を使用することで、外敵を遠ざけ、寒さをしのぎ、生活圏を大きく広げることが可能になったのです。それだけではありま…

　毎日のように飲んでいる味噌汁。この一杯から、どれほどの科学的な観察結果を導き出すことができるでしょうか。 　1861年に、ファラデーという科学者の子供向けの講演が、「ろうそくの…

一年365日、それぞれの日には守護する神さまがいて、地の底にいるという人喰い鬼が地上に出てこないよう監視している。ただ、閏年の2月29日だけは見張る神さまがいない。そのため家に閉…

　誕生日なんて、年をとるだけの日。 　まったくおめでたくないし。 　ぜんぜんうれしくないし。 　泣いてなんか、いないんだから。 【関連作】 　本作の前日譚的エピソード。彼女と…

　気が付いたら、真っ白な空間にいた。 　ここは人間界と精霊界のはざまだと火の精霊（美女）が言う。 　人間界へ戻るには、彼女が出したロウソクの火が消えるまでの三分間で、彼女の影響下…

　ロウソクの火も消え暗くなった王宮内。 　青年が、寝室の巨大なベッドに寝そべろうとした時だった。 「こんばんは、王子様」 　いつの間にか、その眼前に少女がいた―― こちらは『カ…

第1話 羽、ロウソク、流星群 第2話 紺碧、掃除機、ルビー 第3話 マシンガン、コーヒー、虹 第4話 月、オルガン、金平糖

退屈で平凡に飽々のあなたにオススメ。 『ハッピーキャンドル』はあなたの幸せを約束します。

「私」の働く静かなバーで、誰かが話をする。 ぽつり、ぽつりと灯されたロウソクの火が、柔らかな影を揺らすように、音もなく過ぎていく時間がグラスの氷を溶かしていく。 琥珀に揺れる夜の…

子供の頃に買い与えられた絵本の一つに『ピノキオ』がありました。美しいフルカラーで、私は何度となく読んだ……はずでした。 大人になってからふと話題に登ったその物語を、その繋がりをど…

　小学生の時、不慮の事故によって不思議な力を身につけた少年。それは人の頭の上に立つロウソクを見ることができるという能力だった。少年は、その能力に戸惑いつつも、力を受け入れて成長し…

奇妙なパーティーに招かれた”あなた”。無数のロウソクが揺らめく広間で、愛らしい主催者は微笑む。ようこそ、百物語パーティーへ！　さくっと読める、クトゥルフ怪談掌編集。