「戦後」を含む小説

「あおの、そら。」大戦終戦後の香織と阿佐前と鳴海の話。 　戦争が、在って。 　お嬢様が見据える門戸。 　辰之助《しんのすけ》さんは、来ない。

　溝鼠を好み、他者の痛みに鈍感な少年、佐刀鞘。 　そんな彼が何かの拍子に戦後の日本帝国へ転移したとして、全うな物語が綴られるでしょうか。 　答えは否。断じて否。 　なればこそ、始…

第三次世界大戦が事実上の終結を迎えてから半年後、元軍医の「私」は新たな住居と職を探していた。そんな「私」はある日、知り合いの紹介で名探偵・猫目石芽衣子と出会う。常に男装をし、傍若…

恒星間抗争の終わった惑星に暮らす傷痍軍人イヴァンと少女スノウ。 イヴァンは、戦火により顔の半分と身体の自由を失い、スノウは、戦争によって身を売ることを強いられる夜を過ごす。 ２人…

　第二次大戦終戦のから数年の月日が流れた。高度経済成長期への入り口に立ち、復興に歩みを進める日本。もはや戦後ではないという言葉が囁かれる中、その裏側ではいまだに戦火の残り火がくす…

罪を償えるなら、どう償えばよいでしょうか？重すぎる罪は？時間は全てを洗い流すでしょうか？親、友人、知り合い、検察官、キリスト教学者…それぞれ言うことは異なると思います。これは私な…

史実とは異なった様相を呈した第二次世界大戦において、英米をはじめとする連合国などに圧勝した世界の日本。さらに戦後の日独冷戦時代や、ナチス政権崩壊などを経て、世界最大の経済大国並び…

昭和25年。戦後の爪跡をいまだ残す東京。 　一之瀬 華は出稼ぎのため茨城県から上京した。姉の嫁ぎ先の本家で上女中として働く華。華の部屋には姿見があり、丑三つ時に映る自分の姿。そ…

常盤鐘也は、京都御所病院に入院している祖母蘭世を見舞う。 「都座バックステージツアーに参加して宝物を見つけて戻って来たら私の命は助かる」と云われ、さらに都座で行方不明の姉の走流捜…

　滅ぶ寸前で持ち堪えているような世界の、廃校に出来た集落で、大きな子供みたいな青年真幸音と、小さな保護者の在処は暮らしていた────。 ※2023年１月　ノベルゲームアプリ…

とある国のとある港町。 戦争で負けたその町は、敵であった海軍大佐によって統治されていた。しかし、大佐は善政を行い町の人々からも慕われ、戦後の町は平和であった。 そんなとき、町の…

大世歴一九九九年 　世界の命運を賭けた百年前の大戦で建国し、最後の砦として勝利をおさめた連合国家『クレイドル連邦』。だが戦後、大地から放出する魔力の氾濫によって、世界中に跋扈し…

〔傾聴ボランティアで出会った方の　恋物語を綴ります〕

太平洋戦争末期。 夫の戦死を伝えられた「私」は、涙の一つも見せず飄々と生きていた。 ※初出：エブリスタ『三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第133回「私が泣いた理由」』…

全宇宙を巻き込んだ大戦が終結し、統合人類政府が樹立してから２０年。 戦後のどさくさで宇宙戦艦を盗み宇宙中を荒らし回った宙賊がズナン帝国を自称し、統合人類政府に対して宣戦布告。統合…

だれにも顧みられないミソッカスの王子は、だれかに必要とされたい一心でバケモノになった。敵兵を蹂躙し、果てしのない焦土を生みだしたバケモノ王子はしかし、戦後世界では不要の存在だった…

かつて、この世界では全てを灰塵に帰するほどの大戦が起こり、その戦争のさ中一人の闇魔導師が頭角を現した。 闇魔導師は長く続く戦争の中でその魔力を使い様々な伝説を残すことになる。 …

戦後、社会は国民が中心となっていくがそんな中、ひとつのアパートに二つの影が。いったい何が起きているのだろうか。

戦後の混乱に乗じ、岡山市北中町（現在の中央区）のある土地に、何人かの人たちが借地し、そこに住居や店舗を建て、生活を始めた。 地主は彼らからそれなりの借地料をもらっていたものの、そ…