「届かない」を含む小説

　あたしと蓮は、幼稚園から中学まで一緒の、幼馴染みだった。 　あんまり一緒に居過ぎて、居るのが当たり前で、『付き合う』なんて概念もないまま、高校は分かれてしまった。 　いつから…

私を慕った人へ向けたメッセージ きっと届かないでしょう

ゆったりとしたカーブを描くレールを走る単線は駅へと速度を落とす。 白樺並木の合間にチラリとのぞく大きなランプがたたえる月のような灯。 届かなかった思いを抱えてさまよい、たどり着い…

高校生になり、僕は小説を書かなくなった。 そのあいだに、元クラスメイトのあいつは手の届かないところへ進んでいた。 【カクヨム誕生祭2023】参加作品です。 お題は『いいわけ』。…

受験の天王山とも言われる中3の夏、山名葉月は志望校に届かない成績に悩んでいた。 心惹かれるあの人と今日も机に向かう。同じ空間にいるだけでも嬉しいんだ、、。 人生をかけた運命の歯車…

　仕事で宇宙ステーションに行くことになった父についていくケイラは、シャトルの中にいた。手には携帯端末。友人に別れのメールを送る。シャトルは今、離陸のときを迎えようとしていた。 …

沼ってしまう相手ほど、自分には絶対手が届かない。そう感じてしまいがち。だから手を離したけれど、どうしたって思いだしてしまうくらいには、あの日々の中心にキミがいた、ってことなんです…

ヒロトが脳出血で倒れ、ふくらはぎの筋肉の役目をしていた筋郎兄弟に指令が届かなくなってしまいました。筋郎兄弟10人の将来はどうなってしまうのか？　はたまたヒロトの将来は？

ゆるせない、どうしても。 それでも、わたしはどうしたらいいのか分からない。 黒い炎にまかれながら、主人公はどこへ行く？ ※この作品はエモい古語辞典コンテストのお題を利用し創作し…

くまのぬいぐるみの『ぴーちゃん』の声が聞こえなくて寂しい『ウチ』。 ある日、ウチはぴーちゃんの中に隠された手紙を発見。その内容は声が聞こえなくなったらぬいぐるみを連れてくるように…

　アルバイトの中で得られた役得と空しさ。 　青春まっただ中の青年、明日はどっちだ？ 　KAC2023の2回目のテーマ「ぬいぐるみ」にまつわるお話を書いてみました。 　昔着ぐる…

Instagramの方でやっているshortstoryです！

　彼方――それは最も遠い場所。最も離れた場所。最も手が届かない場所。 　車輪の彼方に車輪はない。 　光の彼方に光はない。 　嘘の彼方に嘘はない。 　方舟の中には無数の彼方が存在…

　過去に訳あって捨ててしまった本。喪ってしまった本。もう取り返しのつかない本。手を伸ばしても届かない筈の本が手に入る都市伝説的な本屋。それが『失われた本屋』。 　今日迷い込んだの…

｢本当に大切なものは失ってからでしか気づけない｣。その言葉の意味を知ったのはつい最近のことだった。 美しいものは美しいままでいるべきだと見栄を張って、手を伸ばすことができなかっ…

応募したいコンテストがある。しかし想像もつかなければ圧倒的に字数も足りない。おまけにおれたちは……。おれは親友のあいつ、オレと。社会的な死を避けるためにデスゲームに参加することに…

光すら届かない海底から、襲いかかる魚のような物体。直後、航行していたガリオン船に命中し、逃すことなく慟哭の海に沈めた。ガリオン船を襲ったのは、サメか？答えは・・・。 アイニが送…

思っても、思っても届かない気もち。 いつか振り向いてくれることを願っていたのに、 あなたは受け止めてくれない。

「隕石衝突の日(ジャイアント・インパクト)」 そう呼ばれた日から、世界は雲に覆われた。 明日は来る 誰もが、そう思っていた。 ごくありふれた日常の真後ろで、穏やかな…