「冬」を含む小説

そのサメが産声を上げたのは八月一日、午後二時十七分のことだった。 扇野学園オカルト研究会の部室で物置と化していたサメはその日、突然自我を持った。 「どこだここ？！」 一声叫んだ…

短編集から『今際の際～』を、改めて長編小説へと書き直し。気まぐれ更新中。

お不思議話

仲が良かった年下の従弟は、再会したらなぜかそっけなくて……。 恋愛未満の初々しい物語を目指して書いてみました。 「冬の蝶」よりも、時間軸が前の物語です。冬の…を読んでいなく…

　そんなふうに彼女が語りはじめたのは、いつだったか。確か、出会って二年目の冬だったような気がする。もし良かったら一緒に行かない、とその夢のある地点に、彼女が僕を誘った時、とても不…

恋人になった二人がイルミネーションでボケ倒す 【三題噺の競作】「つらら」「トンネル」「アイスクリーム」 に参加しようと思ったが一人で4作品以上企画に参加するのは迷惑だと思った作品

勝手に600字縛り同題異話、6話完結予定！つながらない６つの現代ドラマ、冬の日常。今白ワイン飲みながら！

ドライブ中にさびれた食堂へ入った そこは、寒くて、いてはいけない場所だった。

　――ボクは、本。 　　ある冬の日にうまれた、本。 　　ボクは雪みたいに真っ白な身体をしているんだ。 　　でもね、ボクの中身は反対に真っ黒。 　　だから、皆に嫌われていたんだ。 …

コロナ禍で、部活ができなかったり、登校できなかったり、制約ばかりの生活の中、それでも恋をしている高校生たちの姿を描く140字小説。 冬から春、夏、秋、そしてまた冬へと、四季の移…

白鳥たちは無条件に人間が大好きです。 そんななか、ある白鳥が人間に恋をして人間として生きることを選びます。白鳥人と呼ばれる由縁です。 彼女等は厳しい生活、寂し…

　メリーさんといえば、都市伝説に出てくる女の子だ。 　徐々に近づいて来て、その度に電話をかけてくるマメな性格らしい。 　だけど、俺にとってメリーといえば真っ先に親戚の女の子が思…

作家、蒼翅碧花が同居人ともども雲隠れしてから数か月。ある冬の朝、彼は自宅の庭で変わり果てた姿で見つかった。その傍らには一体の白骨死体が土から上半身を出している。一体この家で何があ…

忘れ去られた片田舎に、冬になると人が集まる。 欲望、名声……各々の思惑を胸に集まる人々。失われた存在をもとめて、届かない手を伸ばしていく。

冬の日、二人の少年少女に訪れたのは辛い現実だった。

両親の再婚により「きょうだい」となった蒼士と陽菜。仲のよい二人のことを見かねた周囲の勝手なお節介により、二人は別々の道へ…。 そんな別れの直前、星空の下で結んだ約束は叶うのか……

この物語はとある理由から目立ちたくないぼっちの男の子と、その男の子と仲良くなりたい美少女のお話である。 男の子は次第に彼女に惹かれていく……。 笑いあり、感動あり、友情あり、甘々…

他者の心象風景を視認することができる『心象共感覚』の持ち主「春野春暢」と、物質ではなく論理の流れを切断することができる『狼の形而上学』の使い手「冬川羽佐根」が出会い、『優しさ』に…

　大学生の女の子、聖 香夏子（ひじり かなこ）（B９０、W５９、H８３）は、負けず嫌いで少し頑固なところのある、バイク好きの学生だった。 　とある冬、KAWASAKIのバイクに…