「今となっては」を含む小説

制服にまつわる小説という企画があったので応募してみました。 実はお箏教室にも色無地という制服があり、なかなか理解されないのですが、羽二重が最も使用頻度の高い生地です。 つまり、学…

『鈴木キン様江』そう書かれた手紙は昭和18年に出されたものだった。 今になってそれを受けとった僕は、それを通じてあの時代に触れてゆく。

とある世界【ヴェルフェン】この世界は初期、魔族と人間に大きく種族が分かれており、どちらもお互い手は出さず、中立関係だった。 　しかし人間は、異形で異質の魔族を、全く別の種族である…

俺の名は、モチ助。 チャームポイントは口まわりの肉と、 お腹の肉・・・らしい。 今日もご主人様が俺のお腹をプニポニしてくる。 「くーん」とは俺の声でなんとも頼りない。 …

　みどりの瞳は別世界を映す鏡だ。 　──誰がそんなことを言い出したのだろうか。今となっては分からない。あまりにも一般に普及していて、誰も“はじめ”を知ろうとしないから。そのくせ誰…

「ジジイ、決めたぜ。俺は神を殺す」 半日前には確かにそこに在った町と人々。 今となってはその息吹を一切感じることの出来ない、変わり果てた姿を前に呆然と立ち尽くす少女を見て、男は…

あれはいつ頃の話だったか。 そうだ。あの日は確か、俺が高校二年の時、2020年の夏くらいの話だったと思う。 あの日も俺と彼女は、ただひたすらにくだらない話をしていた。 でも彼女か…

未完で冒頭のみ。今となっては当時叶わなかった「こうなりたい」という外見の人間を描写してるだけなので、続きは書くつもりないです。

喧嘩をしたまま、会えなくなった。 今になって、思うんだ。 だから。 この夜が明けた時には。 ＊『夜明け』というタイトルで、本作の続編を公開しております。お気が向きましたら、…

あやまるねこ様企画の、10歳以下のお子様に向けた物語として書いてみました。 我が家で繰り返された、ねんねのお話。 本当に、大したオチはありませんが……。 お母さんがその場で自…

1943年、アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所。史上最悪の大虐殺が執り行われた悲劇の場所で、殺されようとしている男が1人。アドルフ・アイゼンベルグというしがない中年。奇しくも独…

壊れた玩具の兵隊はジャングルに捨てられた。 玩具の兵隊は人知れず死んだ。 死んだはずだった。 気づけばおかしな所にいた。 ジャパリパークに

"日の出づる国" そう呼ばれていたのは今となっては昔の話。 太陽が昇らないこの地で、朝を追い導く物語。

出会いと別れを繰り返し 16度目のこの春は、 地獄の寒冬、憂さ晴らし 私が発表いたします。 来たる日曜、入学式式は ちょっと遅めの満開宣言！ あっぱれぺタッと関口宏 しかし当日迎…

今となってはヨボヨボの爺さんEGがやって来た孫の為に昔の力を発揮する。 しかし、孫は帰ってしまう。

　どうも闇乃　影司だ。 　自分の物語を語る前に少しの間だけ、自分の人生を語ろう。 　俺は退魔師と言う、まあ妖怪とかを退治する職業を専門とする家系の跡取り息子だった。 　だ…

2014年に執筆した短編小説です。今になって読み返すと修正したい部分がいくつかありますが、あえて当時のまま載せます。とくにメッセージ性を持たせたつもりはありません。

ナルがサラさんに会ったのは小学五年生の冬だ。これまでに会ったことがないくらい綺麗な顔にどこか翳りをにじます年上の少女にナルは一目惚れしたのだ。それ以来彼らは幻想に溢れた裏世界を一…

本棚の整理をしていると、３年前に書いた日記が出てきた。 心の中身をそのまま書き写したような、重苦しく生々しい日記だった。 ……当時の自分は本当にどうにかしていました。でも今とな…