「純文学ってなに？」を含む小説

2020年の秋、大学の五階から眺める薄曇りの空は明るかった。そんな明るさに不可解な胸の苦しさを感じる「私」。新型ウイルスが蔓延する世の中で「私」は様々な思いを巡らす。大学の帰り道…

彼女は可愛らしくて、私とはまるで反対の性格で、私は彼女が好きだけれど、時折とても嫌になる。 涙を上手に使う彼女に、とても苛立つ。 でも、ある日。 『憐れんで笑ってあげるから』と…

私は、手紙を書いている。 何処か遠くに居る、大好きだった君へ届くように。。

　イタリアから帰国した写真家志望の信之は、富山でイタリア料理店を運営する恋人、真菜を訪ねる。相客となった牛島という男からバスの来ないバス停の話を聞き、翌日、海岸沿いのバス停を訪ね…

水崎凛は芸術にもぐり込む為に、頻繁に僕に写真を撮らせる。僕は彼女をなるべく美しく、現実離れした雰囲気に仕上げてみせる。作品を作り続けていくうちに、いつしか「僕」の中から暗澹とした…

あの人は顔を忘れて帰ってきた。盗まれたことに気がついてもいない。 あなたを癒してくれるのは寝る前の一杯のカモミールティーだけだったが、耐えがたくなると飛ぶ練習をするために屋上に上…

孤独なケルベロスのとある日。

言葉への愛とこだわり、大好きな小説、執筆作品の舞台裏、カクヨムコン参戦記など、読み書きに関わることを。 web小説を愛するあなたの心の湖に、そっと小石を投げこむ、かも。 文学に…

自分で創出した言葉、自分語の辞典。

大学三年の百音は自他共に認める正真正銘の「クズ」だ。そんな彼が抱える闇から、私たちは「クズ」の考えを理解できる。人間は動物か。そんなシンプルな疑問を抱えながら、現代に生き、現代に…

これは、独りの人間と一疋の小猫の冷たくも心温まるクリスマスの特別な物語。

21歳になった幼馴染みの英（はな）と綾（あや）は、旅行中に異国の地で思わぬ計画変更に直面していた。そんな時に、綾が泥棒をしようと言い出す。 新成人という大きなイベントが終わり、…

現代《いま》では教科書にも乗る程、有名な古《いにしえ》のエッセイ〈枕草子〉。 その作者〈清少納言〉を幼女化したらこんな文章になっちゃいました！ ……という作品。有名な『春…

ここはサンタがいる世界。 子供たちが寝静まった時、サンタは子供の願いをソリに乗せて今日も夜空を駆け回る。