概要
はにかむ彼女が言った。「今日は、いい思い出だけ、いっぱい作ろう」
個人的な問題を抱え、日々に距離を置くように生きている高校生、宮崎良樹は修学旅行で京都を訪れた自由行動の日、満員のバスで老人を先に乗せ、一人乗車できなくなりクラスメートとはぐれてしまう。仕方なしに一本後のバスを待つことにし、そこで同じように独りでバス停に居た制服姿の女生徒、中里宏枝に気付く。
初夏の京都を一緒に歩き、お互いの想い出の中に自分を写していく二人。しかし、彼女にはもう時間がなかった……。
初夏の京都を一緒に歩き、お互いの想い出の中に自分を写していく二人。しかし、彼女にはもう時間がなかった……。