いくら俺に構ってほしいからって、全校生徒を魔王召喚の生贄にして消したくらいでお前のことを好きになると思うなよ

高校二年の一学期終業式。
同級生の女子が全校生徒を生贄に『破滅の魔王』を召喚した。

しかし当時の記憶を失った俺は、いくつものラブコメ小説を読みながら新しい学校での青春めいた日常を夢見ていた。

邪魔な奴を生贄にして消してしまう内気女子。
人類滅亡を訴えてくる占い女子。
異世界から帰還した勇者の幼馴染。

こいつらとの出会いにより若干アヤシイ方へ向かいかけるが、それでも俺の目標はただ一つ。

新しい学校への登校を果たすこと。
そこでラブコメ小説みたいな青春を送ること。

これは恋に恋するばかりの少年少女たちが織り成す予測不能の異色ラブコメ――なんかじゃない。
あくまで普通のラブコメだ。