寄生蛇VS寄生虫⑥
『
『
『
……
砕けた魔晶石の破片を食べながら、続けて何回も念じる。
それから何個も浮いた水をさきほどよりも丁寧に操作し、一匹少し離れていたホワイトミストパラサイドに近づかせる。
その間にも
『
『
と念じて他の魔法を操作し、こちらに注意をひきつける。
『
「ギチギチギ……ッ゙…。」
一匹に水が被さり声が途切れた。
水の中のため、助けが呼べないのもコイツラを倒すのにはもってこいだ。
『
少しの間だけ溺れたけど、想像通り普通に水から出ようとしていたので、体に数々の棘を突き刺して、動きを止める。
再生しても『
まあ、水の中で窒息してきたら、そんなことも無視して暴れ出すだろうけどね。
「「ギチギチギ……ッ゙…。」」
一匹目のやつを固定している間にも、操作していた水が何匹かにかぶさったようだ。
すかさず俺は『
後ろに目を向けていない他の奴らからしたら、奇妙な行動をしているように見えたのだろう、
一瞬奴らは戸惑うが、チャンスだと思ったのかすぐに魔法攻撃&接近戦のための肉迫をさっきよりも多くし始める。
「―――ッ゙」
魔晶石の影を使ったりして、なんとか全てをかわし切る。
確かに今攻撃されたら厄介だけど、もう一段落終わったから、気がそれて操作をミスってもそこまで問題はない。
チャンスなのはあっているけど、そこまで大ダメージを与えられるほどの大チャンスではないからね。
少し体を肉迫してきた奴に攻撃されたので、仕返しに『
予想がつかない死角からきたので、かなりグッサリと刺さり、そいつは一旦撤退する。
また再生するとはいえ、今退かせられたのはいいね。
『
瞬間、
"レベルが上がりました"
"『水魔法』のレベルが上がりました"
と中性的な声が響いた。
どうやら一番はじめくらいに捕らえた奴を倒すことができたようだ。
それを境にポツポツとレベルアップを知らせる声が頭に響く。
「シー、」
俺は安心したように息を吐くと、石の棘が飛んできて慌てて避ける。
倒せない、と思っていたあいつ等をこの中のたった数匹だけど、しっかりと倒せたという事実に少し気が抜けてしまったようだ。
俺はまだ戦いは全然終わっていないという事実に気を引き締める。一瞬の判断ミスが冗談ではなく命取りになるからね。
――――――――――――――――
何分、いや何十分経っただろうか。
"レベルが上がりました"
"『土魔法』のレベルが上がりました"
"『光魔法』のレベルが上がりました"
最後の敵を倒し、レベルアップを知らせる声が頭に響く。
力が抜けて崩れ落ちると同時に、ビチャンッという音を立てて、浮かせていた水が落ちた。
疲労感とどこか充実した感じを同時にに味わいながら、俺はその場所を慌てて離れる。
またホワイトミストパラサイドが来るかもしれないからね。あともう一匹も戦える気がしない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます