ポワゾンスモールレッサースネーク
表立って体が作られることはなかったのか、痛みはなかったが、なかなかに時間がかかった。体感で数十分くらいだ。
体とは別に能力とかが変化してたのかもしれない。
『進化』では意識は失われず、体が動かない感じなので、目の前を敵が通った時はめっちゃ緊張した。
逆に気絶したほうがよかったんじゃ、とか思ったくらいだ。
まあなにはともあれ、『進化』が終わった。今の俺のステータスはこんな感じだ。
<種族>ポワゾンスモールレッサースネーク
<HP> 41/41
<MP> 50/50
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<体力> 30
<瞬発力>51
:レベル11 <2/50>
スキル『逃走Lv.2』『熱感知Lv.3』『毒耐性Lv.4』『毒操作Lv.1』『
称号『異端者』『ネズミ殺し』
全体的にステータスは上昇したけど、魔力関係と瞬発力が突出して上がってるね。
あと変化した点は、『毒射』と『毒液注入』が消えて、『毒操作』と『毒生成』になってるところかな。
やっぱこの蛇への『進化』が追加されたのは、『毒射』のレベルを上げたからで間違いなさそうだ。
さて、新しく追加されたこの2つのスキルはどんな性能だろうか。
『毒操作』…MPを消費して、毒を操作する。
『毒生成』…MPを消費して、毒を生成する。レベルによって作れる毒が違う。
MPを消費してスキルを発動するのか。毒をどんなふうに操作できるのかが問題だけど。
まあ、さすがレベル十の『毒射』を使ったんだし、それなりの効果が期待できるだろうね。
『毒操作』
少し圧力をかけながらそう念じると、それを妨げるように目の前にウインドウが浮かんだ。
"毒がないので使用できません。<毒残量0/15>"
なるほど、毒は『毒生成』で作らなければいけないらしい。
前のスモールレッサーヴェノムスネーク時代とは違って、自動的に毒は作られないんだね。
まあ自動的に毒が作られたら、『毒生成』の出番はどこに、っていう感じになるしね。
まあ手間がかかる分上質な?毒ができるってことかな。
ならば早速作っていこう。
『毒生成』
そう念じると、ウインドウが表示される。
"生成候補 <普通の毒>"
いや手間がかかるだけじゃん。
…でも、まあ普通の毒だけど、普通の毒じゃないかもしれないよ?自分でも何言ってるのかわからないけど。
でも普通の毒が普通でも、レベル1のときはこんなもんだと思う。
レベルを上げていくごとにいい毒が作れるようになるんだろう。
あと、これを作らないと『毒操作』も試せないしね。
俺は<普通の毒>を『毒生成』と念じる。すると、何かが満たされたような感じとともに、ウインドウの文字が変化した。
"<毒残量1/15>"
よしこれならできるだろう。
『毒操作』
そう念じると、毒がどこにあるかの感覚が鮮明に感じられる。今の位置は背中あたりに散らばっている。
俺の知識だと多分ここに毒をためてるんだろう。毒腺とかいうのがあったような気がする。
まずはこの毒を出さなければいけないようだ。
集中して毒を通すようにゆっくり動かす。
これは『毒液注入』とか『毒射』をやってたからなのか、意外と難なく出来た。
でも、口から出てきた毒を操ろうとするととたんに難しくなる。
敵に一直線に撃ったり、毒を注入しようと思ったらできるんだけど。経験がないからかな。
少しずつ少しずつ浮かせていって、あ、落ちた。
全くと言っていいほどできないけど、これはなかなか楽しい。
やっぱり少しでも浮いているのが感じられると、魔法を使ってるっていう感じがするからかな。
夢中になってやってしまって、その日は結局スキルレベルが2も上がった。
魔力は、魔水晶のお陰で使う量と回復する量が押し合い、結果的に増えてるから大丈夫だ。
魔水晶、なんと魔力を回復もすることができるらしい。
少しここに落ちてきて良かったかもとか思ってしまったよ。危ない、危ない。
――――――――――――
更新が遅くなり申し訳ありません。
前話の誤字申し訳ないです。
気をつけますが、誤字はこれからも多々あると思うので、誤字脱字報告をどうぞよろしくお願いします。
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