レベル上げ

ぼんやりと目を開けると、見慣れた黒い岩の壁が映った。


うん、いい朝だね。眠たいと思ったら寝てるから、朝かどうかはわからないけども。


昼夜逆転してないかなと今更心配になりながら、起き上がってとぐろを巻く。

とぐろを巻いたらなんか落ち着くからね。だから蛇はとぐろを巻いていたのかも。



さて、そんな事を考えながらとぐろを巻き終えたところで、自分のステータスを見よう。



<種族>ヴェノムスモールレッサースネーク

               


<HP> 11 /11

<MP> 11/11

<物攻アタック> 10

<物防ディフェンス>10

<魔攻マジック>9

<魔防レジスト>10

<体力> 9

<瞬発力>10


:レベル6  <0/25>


スキル『毒液注入Lv.1』『逃走Lv.2』『熱感知Lv.1』『毒耐性Lv.3』『毒射Lv.2』『鑑定ステータスオープンLv.2』


称号『異端者』


俺のレベルが上って、全体的にMPとかHPとかの能力値が上昇したっぽい。

あとは神の声?さんに聞いた通り『毒射』と『鑑定』のレベルが上がっている。


それにしても『鑑定』が使えるようになったのは嬉しかった。これからはネズミみたいなやつとかじゃなくて普通に名前で呼ぶことがだろう。

『鑑定』は今まで通りたくさん使えば、もっと敵の情報を知ることができるようになり、便利になると思う。



あとは、『毒射』。これはあのレッドスライム戦ではあって良かった。レベルが上がったら結構使えるようになったし。

これがなかったらあいつに勝てるという選択肢はなかっただろう。

『毒射』は積極的に戦闘に使っていけば、いい武器になると思う。



そう思うと俺はステータス画面を閉じて、気合を入れるようにつぶやく。


「しーー、しゃあっ!!(よし、特訓だ)」


よし、頑張って『毒射』のレベルを上げよう。

好き好んでダメージを受けたいってわけじゃないから、遠距離攻撃の手段を確立させたいってのもあるしね。



岩の穴から出ると、そこら中を『鑑定』しながら小洞窟を歩く。あるくというか天井に

目の前に表示される大量の情報を認識しないといけないから、結構脳がつかれる。前世でもそこまで頭の回転が良くなかったからね。


一生懸命に情報を処理しながら歩いていると、数m先にスモールレッサーマウスを発見した。

ちゃんと『鑑定』済みだ。まあだから名前がわかるんだけどね。


まだこちらに気づいていない様子だったので、音を立てずに跳ね、彼ら?の真上に位置どる。

それから『毒射』と念じ、喉元にせり上がった毒を彼ら?に狙いをつけて射つ。



飛んでいった毒は重力もあってか、それなりの速さで一匹のスモールレッサーマウスの頭に直撃した。真上にいたのが良かったのかもしれない。


仲間が突然苦しみだしたことで、他のスモールレッサーマウスは慌て始める。

だが天井からの攻撃だとは気づいていないようだった。


俺はその間に正確な真上から『毒射』しまくり、気づかれずに全部を討伐することができた。


下に飛び降りて、ネズミ肉に噛みつきながら考える。


『毒射』で戦うのは初めてだったが、こいつ等は何回も戦ったことがある相手だ。別に今更負けたりはしない。


それにしてもレッドスライムはみたが、ここでは、他にはこのネズミたちしか見ていないな。


前に帰っている途中になんか下に続く穴?みたいなものを発見したから、ゲーム的に考えればここは階層があって、それごとに特有の魔物が生息してるのかもしれない。


まあ、そこには大きなネズミ?っぽいのがて、今の俺ではそいつには勝てなさそうだから、まだその下にはいかないつもりではあるけど。

強くなったら行きたい



あの憎きスライム野郎に食べ物を取られてお腹が空いていたので、夢中で平らげる。



それから俺はあたりを見回してから歩き出す。

レベルを上げるために頑張らなくては。


―――――――――――――


これからはこの時間帯に投稿させていただきます。

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