内側から破壊?


『毒生成』、『毒操作』、パリン、バリバリバリバリ、

『毒生成』、『毒操作』。パリン、バリバリバリバリバリ、


ふわふわと浮遊した透明な毒を、ゆっくりと動かし、目の前の魔晶石や魔宝石に当てて、消化液を流す。

俺はそれにすぐに噛みついて、食っていく。



もうずいぶん食べ続けたので、金平糖のような甘い味が口にずっと残っている。不思議と飽きることはないけどね。

あと、魔力の結晶みたいなものなのか、お腹に溜まることはないので、制限なく食べ続けられる。


『毒生成』、『毒操作』、パリン、バリバリバリバリ、

『毒生成』、『毒操作』。パリン、バリバリバリバリバリ、ごっくん。


そこまで食べ進めると、俺は辺りをゆっくりと見渡す。

体の中で爆弾でも爆破されたかのような、そこら中の無惨な跡。

しかし、それに反して壊れた破片はまったく落ちていない。



何を隠そう、俺の仕業である。


ひたすら『毒生成』と『毒操作』で、壁にまだ少しついていた消化液を流して食べる、と

いうことを繰り返していたらこうなった。


今は見るも無残な状態だ。まあ、俺のせいなんだけどね。



というか、さっき『鑑定』してみたところ、ダメージ1しか食らっていなかった。


これだけ俺が食い荒らして、ダメージを1しか食らっていないこいつは色々とおかしいと思う。

まあ単純に図体が大きいってのもあると思うけどね。

あと1くらいだと俺じゃない別の要因でダメージを食らった可能性も出てくるし。



まあ、塵も積もれば山となるとかいうし、

このまま何年もかければ、いつかはこいつも倒せるんじゃないかな?

蛇の寿命がどのくらいか知らないけどさ。


ということで気を取り直したところで再度食べよう。

目標は全部食い尽くして、内側から敵を倒すことだ、おー。


『毒生成』、『毒操作』、パリン、バリバリバリバリ、



――――――――――



『毒生成』、『毒操作』。パリン、バリバリバリバリバリ、


もうこれは作業的になってきてるけど。なんかひたすら同じ作業を繰り返すやつ。


でも別にそれは嫌いじゃないし、むしろ大歓迎だ。これで強くなれるのなら、何より今のところ安全な場所で作業できるからね。

今もすごい勢いで力がみなぎっている気がするし。


不幸体質は今はクールダウン中かもしれないけど、次いつ起こるかわからない。それまでにできるだけ備えておくことが大切だ。




…あれ、不幸体質にクールダウンなんてあったっけ?


――――――

更新時間を設定し忘れ、遅くなりました。

いつもいつも申し訳ありません……。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る