宿縁の花嫁は黒王子と二度目の愛を誓う

メルンド国の子爵令嬢ゼナ・シェードレは、第三王子アロイス・フレンツェル、通称・黒王子の婚約者候補として、花嫁選定の儀式に招集される。

ゼナには秘密があった。それは、背中に天使の羽のような形の特異な痣を生まれ持つことである。
その不可解な痣とゼナを産んだ際に実母が死んだことから、ゼナは＂忌み子＂として疎まれてきた。

ゼナはそんな自分が、婚約者に選ばれるはずがないと思っていた。
しかし、アロイスは「俺の婚約者になれ」と手を差し伸べて、ゼナを婚約者に選ぶ。

ゼナは子爵家を見返すため、そして誰かに愛されたいという願望を叶えるために、アロイスの婚約者として生きることを決意する。

初めて出会ったはずなのに、なぜかアロイスはゼナに優しく甘い。
どうやら、アロイスのゼナに対する態度とゼナを選んだ理由…続きを読む