翡翠色の女武器商人　〜愛と鉄、平和と血〜【短編集】

　主人公は女商人。女手一人で品を売り歩き、世界を旅して回っていた。しかし、東南アジアの山奥にラジオを売り込みに行った際、超常的なナニカに見初められ、時空を渡る術を与えられてしまう。
　
　曰く、『人類の可能性を明らかにする為に、転換点へ武器を売れ』

　無理難題の極みである。
　だが、断るわけにもいかない。その頼みを解決するまでは死ぬことすら彼女には許されていないのだ。しかも定期報告まで義務付けられているというのだから手に負えない。自営業だった筈なのに、甘言に踊らされたツケを払う羽目になっている。

　とはいえ、彼女に出来るのは商品を売る事だけだ。
　幸い商品の仕入れは雇い主が無限にやってくれる。AKのデッドコピー、ジャベリン、ビゴット、フンガムンガ、アパッチリボルバー、トレンチガン。曰く付…続きを読む