第13話 日本


 高速を降りて来た道を戻る。

 はぁ、憂鬱だ。

「とりま家に帰って一旦集まるか?いつものファミレスで」

「「おう」」

 ケンタを下ろして、ダイジロウを下ろす。そして俺の家、アパートに帰ると、ポストにうわぁめっちゃ色々来てる。

 解雇通知も無事発見しクビになりました。

 

 さて、サティもいるしファミレスにでも行きますか!

「大丈夫?」

「大丈夫だよ」

 いつものファミレスに行くと二人が同じ顔をしていた。

「よう!クビ仲間!」

「黙れ!この野郎」

「俺がクビになるなんて」

「そら三ヶ月も無断欠勤したらなりますがな!」

「弁護士に相談して」

「それだけして戻りたいわけでもあるまいし」

「まあね」

「はぁ、俺は金策しないとな。車のローンもあるし」

「俺らも生活費を」

「金売ればいいんじゃね?」

「ばっか!簡単に言うけど大量に持っていけないんだぞ?」

「そうか、てか注文、俺はトンカツ定食」

「俺はエビドリア、サティはお子様ランチな」

「俺はラーメン」

「ピッピッピっと」

「んでどうするよ?」

「だな、それが問題だ」

「まぁ少しは蓄えがあるからなんとかなるが」

「俺はカツカツだぞ!」

「じゃあ、金はお前が売ればいいだろ」

「お、おう」

「あんまがっついて多く持って行くなよ?」

「わかってるって」

 さてどうしようかな?ダンジョン作って生配信とか?ないな。


 その日は別れて次の日に会うことにする。サティは俺と一緒だ。

「どうだサティ?日本は?」

「す、凄いしかいえない」

「そっか、とりあえず帰って、明日は買い物だな」

「風呂入るか、入り方わかるか?」

「ううん?わかんない」

「仕方ない一緒に入るか」

 流石に子供に欲情することなく洗ってやって髪も乾かしてやる。

「寝るぞー」

「はーい」

 布団に入って横になる。

「今日は楽しかったか?」

「うん!キラキラで楽しかった」

「そうか」

「うん」

「明日も楽しいぞ」

「うん」


「ありがとう」



「俺とサティは買い物行ってくるから、その間に金売ってくれば?」

「おう!ケンタ行こうぜ!」

「えー、バカのお守り?」

「うっせぇよ」

「おまえがな!」

 なんだかんだでついて行くケンタ。


 さて、こっちも買い物済ますか、店員さん任せで買って行く。結構するな?!

 こっちの服に着替えたらこっちの子になるのな!

 さて、あいつらは、いた。

「儲かりまっかー?」

「うっさい!いくらになった?」

「百くらい」

「ほー、じゃあ十万ね」

「妥当だね」

 二人で二十万を分ける。

「なんでとるの?」

「サティの服代?」

「ならしゃーなし。ケンタは?」

「ダイジロウのお守り代」

「それもしゃーないか」

 残り八十万あればいいだろ?


「飯いこーぜー」

「ラーメンな気分」

「昨日もラーメンだったじゃねーかよ!」

「俺もラーメンな気分になってきた」

「じゃー俺も!!」

 街のラーメン屋に入ってラーメンを食う。

 なんか日本に帰って来た感じがすごいするな。

 サティは啜ることができないみたいだが一生懸命食べている。

「美味いか?」

「うん!」

 

「あ、こっち来てスキル使った?」

「いや?使ってない」

「俺は使った。普通に使えたぞ」

 ケンタが使ったらしい。にしてもスキル使えるって凄くね?

「ただ、魔法は小さくなるよ」

「マジか、魔力ってのがないのかな?」

「かもしれないな」

 地球に魔力があったら凄いだろう。

「てか、仕事どうする?」

「さぁ?」

「あっちで暮らすのに慣れちゃったからな」

「じゃあ、誰の家が一番大きい?」

「俺はワンルーム」

「俺も」

「んじゃ俺の家か、三人で住むようにするか、そしたらこっちでの現金はあまりいらないだろ?」

「それいいねぇ!」

「そうでもしないとやっていけないか。荷物はアイテムボックスに入れておけばいいし」

「なら解約だな」

「そうだな、ジョーの家はどれくらいだっけ?」

「俺の家は親戚から安くで借りてるから2LDKだぞ」

「十分だな」

「その代わり家賃は入れてもらうぞ?」

「「当たり前だろ」」

 まぁ、これであっちの世界でも活動できるようになったなぁ。

 あとはこっちでの金策だが、金や宝石をうるのはあまり得策ではないような気がする。


「あ、こっちでガチャやったか?」

「ん?やってないな」

「こっちとあっちで違うかもしれないぞ?」

「そうだな、あとで試してみるか」


 俺の家を見たいと言うのでみんなで来た。

「おぉ、広いじゃん」

「なかなかだねー」

「あんまり騒ぐなよ?」

 ガチャを出してみると日本1と書かれたガチャに変わっていた。五百円で十一連か、

「やってみようぜ!」

「俺がやる」

 ケンタが先にやるらしい。

銅色が

・みかん

・たわし

・ジャムパン

・たわし

銀色が、

・ゲームソフト

・自転車

・DVDプレーヤー

金色が、

・旅行券十万円分

・高級腕時計

・ブランド財布

虹色が、

・現金百万円

「うおおお!!」

「五百円が化けた」

「次俺!」

銅色が八個、銀色が二個、金色が一個

「なんでだー!!」

「そもそも日本の物が出てくるんだろ?」

「なら虹色の百万円なんてそうそう出て来ないだろ」

「だな、ケンタの運が良かっただけだよ」

「俺も欲しかったんだもん!」

 でもこれで金策をそこまで重要視しなくてもいいな。

「ここで出たものはみんなで使おう」

「それが良さそうだな」

「じゃー、百万円は?」

「生活費だ」

「なぁー!」

 ダイジロウはほっといて俺も回すか。

 銅色が四個、銀色が三個、金色が三個個、虹色が一個。虹色は百万円分の金塊だった。

「俺だけでてない」

「うっせぇよ!」

「ダイジロウ、ダサい」

「ちょっ!だれだよ!サティにダサいとか教えたの!」

「さぁ?」

「教育に悪いよ!傷つくよ!」

 うるさいなぁ。

 にしても、百万か、このガチャがバージョンアップしたらいくらになんだよ?あまりやらないようにしないとな。


「そろそろお開きだ。そうだな、明後日には解約手続きとかてきそうか?」

「もちろん」

「あぁ、やっておくよ」

「なら明後日な」


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