第6話 オークキング



「よし、今日はここに泊まって明日またオーク狩りだ」

「うぇー!オークじゃなくてもいいんじゃないか?」

「じゃあ何がいいんだよ?」

「べつにないけど、わかったよ」

 ベットに潜り込んで文句を垂れてるダイジロウ。

 ケンタはガチャが気になるようで、

「もっかいやらない?金貨でさ」

「うーん、オークも倒したし金はできるか」

「おう!やろうぜ」

 ダイジロウは現金だな。

「まずはダイジロウからな」

「いいのか!」

“ガチャガチャ”

 銅が四個、銀が五個、金が二個だった。

「なぁー!虹がない!」

「しょーがねーな。俺が引いてやるよ」

 銅が五個、銀が四個、金が二個。

「俺もかよ!あとはジョーだけじゃん」

「こう言うのは気軽に引くもんだ」

 銅が五個、銀が四個に金が一個、虹が一個だった!

「まじかよ!くっそ!」


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

ダイジロウ 22歳 

レベル21 職業 冒険者

力 C

防 C

速 D

知 D

魔 E

スキル 柔道 剣術 槍術 身体強化 生活魔法

ユニーク スキル習得アップ

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


ケンタ 22歳

レベル23 職業 冒険者

力 C

防 D

速 C

知 D

魔 C

スキル 工作 鑑定 剣術 水魔法 土魔法 風魔法

ユニーク アイテムボックス

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


ジョー 22歳

レベル30 職業 冒険者

力 C

防 C

速 C

知 C

魔 C

スキル 剣術 収納 火魔法 風魔法

ユニーク 経験値四倍 

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

 見ての通りの結果で、ダイジロウは身体強化に生活魔法、ケンタは土・風魔法、俺は風魔法に経験値四倍になった。被ったのだ。


 あとのやつは時計もまたあったし、フライパンやダマスカス包丁など色々あったが、当たりが焔の剣に追撃の槍であと、金貨十枚もあった。


「なぁ、金貨当たったんだからやらせろよ」

「また明日だ、そうやって続けてやってもいいことないぞ?」

「一回だけでいいから!」

「ケンタもいいか?」

「いいんじゃない?」

「ほれ!」

 ダイジロウに金貨を渡すとウキウキしながらガチャを引く。

「だぁ!今度は金も出なかった!」

「だから言っただろ?」

 ガラクタばっかりだと思ったら反撃の盾が出て来た。

 ダイジロウに反撃の盾と追撃の槍を持たせればいいか。

 そんなことを考えていると寝てしまった。


「おは」

「おはよ」

「おはよ」

 なんか外が騒がしいが飯の準備に取り掛かる。レトルトの飯だ。食って外を見るとオークでいっぱいだった。

「うげ!これは酷いな!」

「車で道を開けるから、ケンタは焔の剣を、ダイジロウは反撃の盾と追撃の槍を装備な!」

「「おう」」

“ブオォン”

 とエンジンを吹かして右回りにオークを弾き飛ばしていく。

「よし」

「オラァ!」

 ダイジロウが先陣を切っていくとケンタも続けていく。俺も鉄の剣で装備してから外に出る。

 五十体はいるだろうか、ダイジロウが無双している。ケンタもまずまず、俺も負けていられない!

「オラァ!」弾き飛ばされ怪我を負ったオークなどもいて制圧するのにそこまで時間はかからなかった。

 収納やアイテムボックスに入れて行く。

「なんでこんなに囲まれてたんだ?」

「ジェネラル探しに来てたんじゃないか?」

「あぁ、ありえるな」

「クリーン!」

「あっ、ダイジロウ俺も!」

「クリーン!」

「もち俺もね」

「クリーン!はぁ生活魔法しか使えないなんて」

 それでも助かってることに間違いない。

「身体強化で無双してたじゃねーか」

「まーね」

 そこは褒めて欲しいらしい。


 こんだけオークがいるならオークの巣もあるだろう、と言うことでオークの巣を殲滅しに行くことになった。

 西の森の中に入って行くと時々オークが出て来るからそれを倒して行く。

 中腹に着くと匂いが強くなっている。

「ここら辺かな?」

「あっちじゃねえか?」

「あぁ、あっちの方からしかオーク来てないもんな」

 そういえば右側からしかオークが来てない。

「行ってみっか」

「「おう」」

 するとすぐにオークの集落のようなものがありオークがまだ大量にいる。

「これ行けるか?」

「また車作戦でいくか」

 車に乗り込んで発進させる。

“キィーーーー”

 ドンドンとオークが弾き飛ばされていく。

「よし行け!」

「「おう!」」

 俺も外に出てオークを斬っていく。

 朝よりも少ない数だったかも知れないな。

 討伐したあとに家屋を見て行く。

「ひでぇな」

 嬲り殺しにされた女の遺体があった。

 シャベルで穴を掘って遺体を埋める。

 他にも髑髏が沢山あるので、火葬しておく。持ち物をとっておく習性があるのか、金貨や銀貨などが山積みにされていたのでそれは全部貰っておいた。冒険者カードもあったのでギルドに行かないとな。

「グオオオオオオオオオオォォォ」

「な、なんだ?」

「あれってオークキングか?」

「俺たちじゃ勝てないだろ!」

 六メートルはありそうな体に横幅も凄い。

「おいおい!」

 車に乗り込めば追ってくるのでそのままUターンして突っ込むと足に当たって転んだみたいだ。

「いけるか?!」

 またUターンして股間に体当たりをかます。

「グギャァァァァァァァ」

「よし!行くぞ」

「「おう」」

 足を集中して切り刻み、立てなくしてやる、いや、痛みで立てないみたいだが。

「首を狙うぞ」

うつ伏せで股間を持っているオークキングの首を容赦なく落とす。さすが焔の剣だな。

「な、なんとかなったな」

「デカかったぜ」

「急所は一緒だな」

 アイテムボックスにいれてまた集落の探索をし、全て燃やしてしまう。

「よし。これでオークの巣討伐完了だな」

「疲れたぜ」

「俺も」

 山を降りてから車を出す。新品のような車は凹み一つもない。

「よし、報告は明日にしよう」

「だな。今日は疲れたぜ」

「飯食って寝るか」


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