第5話 オーク


「ケンタ、アイテムボックス」

「なんでだよ!おまえの収納も使えよ!」

「せっかく出たんだから使えよ」

「チッ!ゴブリンの耳だけな!」

 あとは集めて俺の火魔法で燃やすだけ。

「あーあ、俺も魔法が欲しかったぜ」

「うるせ、良さそうなスキル持ってるじゃねーかよ」


 ダイジロウはスキル習得アップだから簡単にスキルが手に入るだろう。


 いまは槍を振り回して槍術を取ろうとしてるみたいだ。


 ガチャはちなみに銀貨だと何色か分からない。白色が出て来る。

 金貨からってやつか。

 だがガチャばかりやってられないのが世の常!俺たちはレベルを上げなければいけない!

「お前だけ二倍だもんな」

「そりゃ、やる気出るわ」

「うっせぇー!車に乗せねーぞ!」

「なんだとこのやろう!ごめんなさい」

「とりあえずはゴブ退治から足を洗いますか」

「だな」


「つぎはオークで行こう!」

「もうオーク?はやくねぇ?」

「ゴブの次はオークでしょ?」

「くっコロが見れないかな?」

「生くっコロ?見ちゃうー?」

「よし!見に行こう!」

 車に乗り込む。西の森にオークがいるのは事前にギルドで聞いてたからな。


「レッツゴー!」

「「ゴー!!」」

 

 西の森にやって来た。

「豚くせぇな。やっぱやめね?」

「しょうがねぇからやるしかねぇ」

「クセェ」

 よくある養豚場の匂いだ。

「オークだ!」

「いっかぞー」

 ダイジロウが槍で突くとオークが怒る。

「バッカ!急所狙えよ!」

「何処だよ!」

「喉とか心臓とかだよ!」

「どりゃああ!」

 喉に手を当て苦しんでる姿にちょっと罪悪感を覚える。

「おおう」

「ブゴフッ」

 オークは倒れ動かなくなった。

「おおふ、これはなかなかきついぞ」

「だろうな、でもやるしかない」

「でもって!また来てるぞ!」

 オーク三体が来ている。

 俺たちも前に出て三対三に持って行く。

「いくぞ!」

「「おう」」

「ブヒヒ」

「「ブヒ」」

「真似すんなって!おりゃ!」

 首を一振りで斬り落とす。

 ダイスケはまた槍で喉をついている。

「このやろう!」

 ケンタはなんとか首を斬って、時間を稼いでいる、そのうちオークは倒れる。

「なんとかなったな」

「オークってそのまま持ち込んだ方がいいんだろ?」

「わかったよ収納」

「俺もアイテムボックス」

 計四体のオークを俺たちは持っている。

「た、助けテェ!」

「女の声だ!」

「いくぞおめぇら!」

「「おう」」

 山の中に入って行くと女が一人、オークに抱えられている。オークは四体。

「そこのオーク!待ちな!」

「俺たちが来たからにはもう大丈夫だぜ!」

「えーと、さっさとやっつけるぞ」

 剣で首チョンパして次のオークに斬りつける。ダイスケは槍で喉を刺している。ケンタも首を斬って女を助け出している。

「もう大丈夫!」

「あ、ありがとうございます」

「まだ終わってないぞ!」

 応援で五匹もオークが来ている。

「ファイヤーボール」

「ウォーターカッター」

「突く突く突く!」

 遊んでんじゃないんだからな!ちゃんと戦って勝った。

 収納とアイテムボックスにいれて、女を森の外に送る。

「何してたんだ?ここは危ないぞ?」

「や、薬草を取りに来て。ここがオークの棲家になってるなんて」

「気をつけた方がいいよ」

「はい!ありがとうございます」

「誰に聞いたんだ?」

「いえ、近くまで来たらいっぱいあったので」

「道沿いでも見つかるからもう帰りなさい」

「は、はい」

 はぁ、この匂いでわかるだろ。さっさと帰してしまおう。


 俺らはもう少しオークを狩ることにした。

 思ったよりも弱かったからだ。

「フゴォォォォォオ」

「お!親玉がきたかな?」

「逃げるか?」

「ここまで来たらやるっしょ!」

 出て来たのは倍はあるだろうオークジェネラル。

「ケンタ!」

「ファイヤーボール」

「ウォーターボール」

「目眩しだ!さっさと逃げるぞ!」

 俺たちは必死に逃げるが追いかけて来る。

「ファイヤーボール!」

「ウォーターカッター」

 全然聞いてる感じがしない!

 最終奥義だ!


 車召喚!

 車に乗り込んで体当たりをする!が止められる。

 そこをダイジロウとケンタが首を狙って攻撃すると血が止まらないようだ。

「ウォオオオオオオオ」

「ブヒイイイイイ」

 アクセルは全開だ。

 オークジェネラルは車をなんとかしようと必死だが横からケンタ達の攻撃が続いてようやく倒れた。

 俺の車は何処も凹んでなかった。

「よかったー」

「こっちがよかったわ!」

「危なかったよ」

 全員車に乗ってちょっと休憩する。

 オークジェネラルはアイテムボックスの中だ。

「最悪俺の車がダメになるかと思ったけどなんとかなるもんだな」

「こっちきて車も進化してるんじゃないか?」

「なわけないだろ?」

 俺も思うけど俺の車は傷一つついてないから何かに守られてるんだと思う。


 

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