第12話 くじ引き


「どーすんだよこれ?」

「どーするもこーするもないだろ?」

 雑貨屋で売れなかった物が大量にある。

 フライパン六個とかいらないし。

 露天で売れないかな?

「ガチャだ!」

「は?」

「ガチャにして売るんだよ!」

 くじ引きみたいなもんか?

「一等は火魔法なんてどうだ?」

「お、それなら余ってるな」

「おし!やってみようぜ!」


 俺らは露天でくじ引きを開始する。

「一等は火魔法!クジは一回五百ゼルだよ!銀貨五枚だ」

「よし!やってみよう」

「はい、一回ね、一個とってねー」

「これだ!」

「ざんねん!フライパンだぁ!」

「くそっ!」

 おっさんは帰って行くが並んできている。


 カランカラン!

「一等の火魔法おめでとう!それを開けるとスキルになるよ!」

 大人になる前のちょっとスカしたガキンチョが当たった。

「や、やった!これで俺も冒険者になれる!」

「はい、つぎの一等は水魔法ですよ」

 水魔法のガチャを入れて振る。

「俺がもう一回やるぜ!」

 初っ端のおっちゃん、当たるか?

「はいハズレー、フライパンです」

「なんだよクソッタレ!」


 結局は最後まで残って女の子が最後の一個を手にして終わった。


「はけたなー!」

「おう!全部なくなった」

「パンは?」

「パンは残してあるよ」

「やった」

 サティの大好物だからな。

「それにしても随分儲けたな」

「一回五百ゼルだし、こんなもんだろ?」

 一万五千ゼルはあるかな。


 あとはオーガを売って金にするか。

 ギルドに行くと宵闇がきた。

「なんかおもしろそうなのやってたな?」

「くじ引きだよ、一等は魔法だ」

「マジかよ!いけばよかった!」

「また機会があればな」

「そだな」

 解体場にオーガを売りに行く。

「お。オーガとはこれまた」

「二十体くらいあるけど」

「お、おう!解体してくるぜ」

 オーガを解体している間にその辺を見て回る。オーク肉は本当に豚肉みたいだな。

「オーガ二十一体で、金貨百十枚だ」

「それで良いよ」

 当然のように大金貨一枚と金貨十枚だ。でもまだ足りないだろ?

「オークの巣にあったのも足していまいくらあるんだ?」

「んー、白金貨十五枚、大金貨三百二枚に金貨が千二百三枚」

「ん?ならガチャやれば良いじゃねぇかよ」

「ダイジロウ、俺たちの生活もかかってるんだぞ?そんな簡単にガチャばっかやってられるか!」

「だって、そんだけあればパート2は終われるだろ?そっから考えても良いんじゃねぇ?」

 ダイジロウの言うことも一理あるな。

「ならパート2やるか!」

「よし!そうこなくちゃ!」

「とりあえずは十回づつな!」

 大金貨を配るがサティはいらないと言う。

「みんながひいて!あたしは見てるから」

「よっしゃ!ダイジロウに任せとけ!」

 銅色が六十五個、銀色が三十二個、金色が十個、虹色が三個。

「見とけよサティちゃん、これが普通だから!」

 ケンタが挑む、銅色が五十個、銀色が三十二個、金色が二十個で虹色が八個!

「なんでだよー!ケンタに負けたー!」

「よしよし」

「んで俺の番か」

 銅色が三十個、銀色が二十二個、金色が五個に六個個で打ち止め。

「パート3か?」

 筐体が光って今度は少し大きなガシャになった。

 金額は変わらないみたいだ。

「俺はあと四十連出来るからな!」

銅色が二十一個、銀色が十二個、金色が五個に虹色が六個!

「どうだみたか!俺が一番だ!」

「くっそ!俺だと思ったのに!」

「それよりもパート3は何が違うんだ?

銅色が

・あんドーナツ

・メロンパン

・クロワッサン

・紅白饅頭

・身代わりのブローチ

・アンパン

・カレーパン

      など、

銀色が

・ミスリルの小手

・闇のマント

・髑髏のマスク

・オーガの革のグローブ

      など、

金色が

・転移魔法

・空間魔法

・魔剣ライグラフ

・時魔法

・聖剣デュラルク


虹色が

・地球帰還

・アレク帰還

・ダンジョン生成

・蘇生

・車体強化

・車内拡張


「おおっ!車がパワーアップした!」

「そこじゃないだろ!地球帰還とアレク帰還って?」

「サティ?ここってアレク?」

「知らない?」

「だよねー!ダイジロウ聞いてこい!」

「がってん!」

「これで帰れるぞ!」


「ここはアレクって星らしい!」

 ダイジロウが聞いて来た。

「んじゃ行き来し放題じゃんか?」

「だな!これいいのか?」

「いいんじゃね?ガチャで出たんだし」


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

ダイジロウ 22歳 

レベル60 職業 冒険者

力 A

防 A

速 B

知 C

魔 C

スキル 柔道 剣術 槍術 盾術 身体強化 生活魔法 水魔法 風魔法 火魔法 土魔法 鑑定 回復魔法 

ユニーク スキル習得アップ アイテムボックス 経験値八倍

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


ケンタ 22歳

レベル68 職業 冒険者

力 A

防 B

速 A

知 B

魔 A

スキル 工作 鑑定 剣術 拳術 水魔法 土魔法 風魔法 火魔法 生活魔法 影魔法 錬金術 瞬歩 回復魔法


ユニーク アイテムボックス 経験値八倍 スキル習得アップ ドロップアップ 

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


ジョー 22歳

レベル126 職業 冒険者

力 S

防 S

速 S

知 S

魔 S

スキル 剣術 収納 火魔法 風魔法 土魔法 水魔法 生活魔法 鑑定 古代魔法 瞬歩 空間魔法 転移魔法 時魔法 回復魔法


ユニーク 経験値十六倍 アイテムボックス スキル習得アップ ドロップアップ二倍 地球帰還 アレク帰還 ダンジョン生成 蘇生 車体強化 車内拡張

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


サティ 6歳

レベル36 職業 無職

力 C

防 D

速 C

知 D

魔 D

スキル 火魔法 風魔法 土魔法 水魔法 生活魔法 鑑定 回復魔法 重力魔法 


ユニーク 経験値八倍 アイテムボックス

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・


「んじゃ帰ってみるか?」

「おう!帰ろうぜ!」

「サティも一緒!」

「オッケー」

 地球帰還!


「おお、コンクリート!」

「道路っていいよねー!」

「ただいま地球!」

「ここが地球?」

「そうだ。ここが俺たちがいた地球の日本というところだ」

 帰って来れたんだ。良かった!

「車に乗り込め」

「あ、道路だった」

 車を発進させて、どこかを調べるとちょうどトンネルを抜けた先だった!あっぶね!

「うお!三ヶ月も経ってるぞ!」

「まじかよ!」

「会社どうしよう」

「「「まぁクビだわな」」」

「とりま家に帰るぞ」

「「おう」」

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