第15話 パンが好き


 今日は車で全員寝る。ダンジョンの近くにかまどなんかを作って、寝る時は車だ。

「なんかキャンプみたいだな」

「キャンプだよ」

「お、ポトフができたぞ」

「「おおー」」

 サティとダイジロウが覗き込んでいる。

「美味そう!」

「皿用意してくれ」

「はいよ!」

 皿に取り分けて、

「「「「いただきます」」」」

「うめぇ!」

「ホフホフ」

 うん!上出来だ!

 途中オーガが襲って来たが瞬殺だ。

 飯時にくるなっつーの!


 そして車の中では場所取りで揉めた!

「だから上は俺でしょ?身体でかいんだから!」

「体がでかいやつは下だよ」

「私はどこで寝るの?」

「俺と一緒に上で寝ようか」

「うん!」

「ということでしたに二人、上は俺らな!」

「げ!ダイジロウと一緒かよ!」

「こっちもやだよ」

 車内拡張されてるはずなんだが四人で寝るにはまだ小さいな。


 起きてしたをみたら綺麗に別れて寝ていたので良かった。サティも下を見て笑ってる。

「あー、よく寝れた!」

「だな!」

 なんだかんだで仲良い二人だからな。

 外に出るとオーガの残党がいたが、瞬殺して朝飯の準備だ。まぁ、ホットドッグだけどな。

「あっちぃ、うまっ!」

「だから熱いって言ったろ?」

「うまうま」


 さてと、二階層にいきますか!

「あちょー!」

 二階層も変わらずゴブリン、まぁ、武器を持っているから少しはグレードアップしてるのかな?

「あちょー」

 サティがダイジロウの真似をしている。可愛いからいいがやめてほしい。

 二階層は宝箱が二個、炎の剣と雷の槍だが俺らには魔剣があるしな。

 三階層に降りるとホブゴブリンになった。

が俺らの敵ではない。このまま下まで進んだらどうなることやら?


「え?ここを一般公開する?」

「俺らじゃ強くなりすぎて下にいかないとダメっぽいじゃん、なら初級の冒険者が使えばいいと思わないか?」

「まぁ、そうだな」

「いいと思う」

「よし、明日ギルドに言いにいくか」

 今日も車で寝て、明日ギルドに向かう。


「もうオーガの残党もいなくなったな」

「だね、出てこないし」

 なら山を下るか。

 山を降りて車を走らせる。

 ギルドにはダンジョンを見つけたと言ったがわかってくれなかったので連れていくことにした。

「お、面白そうじゃねぇか!俺らもいくぜ!」

 宵闇や韋駄天が来てくれるならありがたい。

 北の山の中腹にダンジョンはあるから、そこに向かう。途中オーガが出て来たがダイジロウが倒していた。

「オーガもこれじゃ、つぎはトロールとかかよ」

「トロールか、強いのか?」

「タフだぞ?なかなか攻撃が通らないしな」

 そんなモンスターがいるのか。


 山の中腹に来たらダンジョンの説明をする。

「何!モンスター倒したら灰になって魔石を落とすのか!解体の手間が省けるな!」

「宝箱もあるなんてほしいものが出ればいいけど!」

 みんなやる気だ!

 とりあえず三階層まで行ったことを教えてみんなで入っていく。もちろんギルド職員も一緒だ。

「おぉ、ゴブリンなんか懐かしいな!」

 と斬り捨てていく宵闇のリーダー。

「本当に灰になって魔石を落としたわよ」

「こいつらが嘘つくわけないさ」

 四階層はオークだった。

「おら!」

 オークはオーク肉も落としていく。

「ここはほんと不思議だが」

「初心者でもいけるな!」

「五階層からはオークも武装してそうね」

「だな」

 五階層はやはり武装したオークだった。

 たまに武器もドロップしている。

「きゃー!宝箱よ」

「罠がないのでそのまま開けて大丈夫ですよ」

 鑑定を使って罠がないか見てみた。

「あ!マジックバック!」

「うそ!」

「あたしのよ!」

「チームのだろうが!」

 ポシェット型のマジックバックというものらしい、アイテムボックスのある俺らにはいらないけどね。

「私のだからね」

「チームのだろう?」

 まだ揉めている。


 とりあえず五階層までと言うことで外に出て来た俺たちはここはギルドが管理することになると言われた。

「いいんですか?」

「どーぞどーぞ」

 俺らにはまだガチャもあるし、ダンジョン攻略ばっかりしてられない。

 なら初心者でも狩れる場所になるならそれでいいのだ。


 そこから情報は早くて初心者でも潜れてマジックバックまで出たとなれば大盛況になったのはしょうがないんだが、上級者までもぐっていくのはいかがなもんか?


「何階層まであるんだ?」

「一応三十階層まで考えて作った」

「マジかよ!創造で何階とか決めれるのか?」

「たぶんな」

「すげぇな」

「後は知らないがな」


 そう言えばガチャを回してないな。

「たまにはガチャ回すか?」

「おぉ!パート3はまだ回してないしな!」

「俺もそろそろガチャやりたいと思ってたんだ」

「なら十一連づつな」

 大金貨を渡すと、みんな尻込みしてる。

「んじゃ俺から回すぞ」

銅色が五個、銀色が三個の金色が二個、虹色が一個。

 銅色はいつものようにパンやレトルト食品だった。

 銀色はそれの上等なやつ、金色は魔法と魔剣、虹色は聖魔法だった。

「んー、重要なのは出た後かな?」

「なら気落ちすることなくできるな」

 ダイジロウは銅色が六個、銀色が二個、金色が二個に虹色が一個。

「じゃあつぎは俺だな」

 ケンタは銅色が四個、銀色が四個、金色が二個に虹色が一個。

「さいご」

 サティは銅色が七個、銀色が二個、金色が一個に虹色が一個。

「やった、パンがいっぱい!」

 サティはパンが大好きだ。

 

 

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