概要
妖怪の声が聞ける植民地の田舎の青年、文明都市にやって来る
ここは常夏の島国アジェンナ。
強大なカサンの帝国の植民地の一つ。
アジェンナの貧しい村で生まれたマル（ハン・マレン）は、カサン帝国の首都に向かう。
マルはカサン後教師のオモ・ヒサリに卓越した言葉の才能を見いだされ、カサン帝国首都のトアンに留学する事になったのだ。
マルには実は、「妖怪の話を聞き取れる」という不思議な力があった。
トアンの大学で育む詩と友情と金欠の日々。
やがて一人のカサン人女性と恋愛関係に。
しかしマルの胸の奥には、恩師ヒサリ先生に対する、単なる師弟愛を越えた、禁じられた感情が募ってゆく……。
この作品はアジェンナ国物語シリーズ『妖怪の村の小さな学校』、『帝国寄宿学校の少年』の続編となっていますが、ここから読み始めても大丈夫なように書いていきますので、初めて見に来て下さった方もぜひ！
強大なカサンの帝国の植民地の一つ。
アジェンナの貧しい村で生まれたマル（ハン・マレン）は、カサン帝国の首都に向かう。
マルはカサン後教師のオモ・ヒサリに卓越した言葉の才能を見いだされ、カサン帝国首都のトアンに留学する事になったのだ。
マルには実は、「妖怪の話を聞き取れる」という不思議な力があった。
トアンの大学で育む詩と友情と金欠の日々。
やがて一人のカサン人女性と恋愛関係に。
しかしマルの胸の奥には、恩師ヒサリ先生に対する、単なる師弟愛を越えた、禁じられた感情が募ってゆく……。
この作品はアジェンナ国物語シリーズ『妖怪の村の小さな学校』、『帝国寄宿学校の少年』の続編となっていますが、ここから読み始めても大丈夫なように書いていきますので、初めて見に来て下さった方もぜひ！
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!東南アジアの世界観を持つ異世界ファンタジー、今作のテーマは危うい恋愛？
最新話の50話まで読んだ段階でのレビューになります。
東南アジアの世界観を持つ珍しい異世界ファンタジーになりまして、この物語は同じ世界観をもつ３作目の小説になります。
舞台は、とある巨大帝国の植民地。テーマは恋愛になります。ただ、その恋愛というのが、ちょっと背徳的で、大人の雰囲気がただよう恋愛小説という内容です。
読み味としては、描写がしっかりと書かれているリアル寄りの文芸寄りのファンタジー小説でして、心の琴線にそっと触れてくるような独特な読み味となっています。ただ、読み手は選ぶと思っていまして、大味なファンタジー小説が好きな人には向かないかもしれないです。ちょっと繊細なイメージが漂う…続きを読む - ★★★ Excellent!!!植民地に生まれた天性の詩人と女教師との交流を、美しく豊かに描く物語
この物語の魅力はまずなんと言っても、詩人に生まれついた少年と、その才を見出し育んだ女教師との魂の交流です。少年だった彼もいまは帝国一の大学へ進み、恋に悩む年頃になりました。一方女教師は植民地にとどまって……。
つぎにその豊かな世界観が読み応えたっぷりです。帝国と植民地とで異なる習俗や考え方、ふたつの世界が交わるときに生まれる軋轢、それぞれの人たちの思い、それらが単純な善悪や悲劇のフィルターを通さずあるがままに提示されて、うつくしい叙事詩を読む心地がします。
また、人物それぞれの人となりが、行動やセリフから立体的に浮かび上がってくるのも大きな魅力です。いいところも悪いところも弱いところも人間に…続きを読む