精霊契約＜エンゲッシュ＞

　精霊と契約を結んで加護を得ることで、精霊術を使えるようになった者を騎士と呼ぶ。
　ただし、その際には祝福や呪縛でもある多彩な精霊契約が与えられる――。

　真名を見抜いた人間や精霊を自由に操る力を持つという領王、ナァドルドに支配されたロンドウィル領。
　人間の心を持たない暴虐な王として君臨するナァドルドだったが、名前を持たないことで彼の術に抵抗できる一人の少年がいた。
　その存在を知ってか知らずか、少年の暮らす辺境の村を滅ぼしたナァドルド。操られた騎士たちに村人が殺されていくなか、かろうじて生き残った少年は復讐のため領王に戦争を挑むことを決意する。

＜備考＞
※本作は第三十回電撃小説大賞の一次選考で落選したものです。