PROJECT BABEL

軌道エレベーターが元々存在する設定の作品は数あれど、建設における、取り巻く世界情勢、資金繰りなんかに着眼点をおいた作品はそうはないだろう。

プロジェクトの総指揮官と現場作業員との確執や利権を狙う人間や主要国との腹の探り合いなどスケールの小さいものから大きいものまで3万字の中に凝縮されており読み応えはそれ以上に感じる。

主要キャラのデイヴィッドの前日譚は別で連載されているので、今度は作業員達の前日譚も書いて欲しいと懇願したい。

文字数は中編程度ながらも、話のスケールの大きさに驚かされました。
確かな知識で裏打ちをしつつ、想像力で「まだ実現していないもの」を読者の脳に描いてみせるハードSFです。
SFは好きでも根が文系の身には、数字を交えて具体的描写ができる方は尊敬します。

反面、やや駆け足気味のため、周辺事情や人物の掘り下げをする余地はまだあるとも感じました。
書きのばした長編でも読んでみたい、そんな気にさせられた作品です。

文字数は決して多くはないが随所に作者様の熱意と人類への愛が込められていると感じました。
後半部分からラストにかけての展開は本当に凄く、読了後に希望が見えてきます。
非常にお勧めできる一作です。

ロケット輸送が抱える”膨大な打ち上げ費用と貧弱なペイロード”という欠点を解消すべく、宇宙まで届くエレベーターを建設する近未来IF物語。

徐々に完成に近づくエレベーターと宇宙作業員たちの奮闘、天才的頭脳と野心を併せ持つ計画責任者と大国首脳の思惑、そういった要素が映画的にドラマチックに描かれ、予想もしない怒涛のラストへと雪崩込みます。

『PROJECT BABEL』…果たして現代に蘇った「バベルの塔」＝宇宙エレベーターは天罰を受けるのか？否か？

33000字という短いボリュームが惜しい！と思わせる程の壮大な秀作。
是非ともお読みいただきたい<(_ _)>

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（104文字）

凄くいい意味で今のなろう系小説とは毛色が違う作品です！
作者さんが描きたかったモノがしっかり伝わる作品で、読み手を熱くさせるシーンが随所に散りばめられています！
とても勉強になりました！
応援しています☺️

地上と宇宙を繋ぐ長大なエレベーター。
それが「軌道エレベーター」です。

エレベーターに乗るように宇宙に行ける。簡単にモノを宇宙に運べる。

計り知れないほどの存在価値をもつ夢の施設、軌道エレベーター。


「人と宇宙を繋げる」というこの施設の存在は、既存の価値観をひっくり返してしまう、凄まじいものです。


この軌道エレベーターが地上に現れたら――？

世界は？
人々は、どんな反応をするのか？

喜び、拍手を贈り、歓喜の中で完成を見届けるのでしょうか。

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この物語は、軌道エレベーターが「現実のもの」とな…続きを読む

重厚でありながら硬すぎず、とても読みやすかったのがまず驚き！！
そして何より、読みながら
「これ、映画じゃん」
って思ってました。
それか、ドラマでもいい。
とにかくスケールが大きく、カッコイイ。
ハードボイルドなんだけど、わざとらしくはない。
え？　どゆこと？（語彙力足りず）

めっちゃツボでしたよ。面白い！　ありがとうございました！

いやあ、皆さんかっこいいですね。確固たる意志があって、渋くてかっこいい！
硬派な文章は、Web小説ではなかなか見掛けないものですが、だからこそ個性が光ります。

見出しにも書かせていただきましたが、こちらの作品、豊富な知識量と、それを描く高い描写力が魅力だと思います。

私自身、宇宙エレベーターという計画を子供の頃に知り、当時ワクワクしたものです。
その計画に挑む男たちを描いた本作は、読んでてとても興味深く、楽しい作品でした！

メインとなる宇宙エレベーターはもちろん、経済や政治といった部分まで、作者様の深い見識が伺えました。キャラクタも魅力的です。良作でした。