概要
全てが記録可能な世界で、その男は消えていく。微かな痕跡だけを残して。
第30回電撃小説大賞用あらすじ
かつて国家によって人間の記憶への介入が行われた世界。桐谷は母と二人暮らしだが、母は国家におる記憶の改ざんにより重度の障害を負い、発話能力を失い、記憶にも重大な支障をきたしていた。最新の記憶装置のテストで生計を立てる桐谷は、貧しい生活に不満を感じながらも、そこから抜け出せずにいる。そんな中、母の症状が悪化し、手術を受けることになる。だが手術は失敗し、母はほとんど植物状態になる。桐谷は数年後、母を看取り、その母に関する自分の中にある記憶を外部化することを企図し、働く工場から記録装置をかすめ取る犯罪に加担する。桐谷は報酬として記憶装置と金を受け取り、記憶装置に自分の中にある母の記憶を焼き付ける。その母の記憶を反芻するうちに、桐谷はいずれ忘れられる自分という存在に
かつて国家によって人間の記憶への介入が行われた世界。桐谷は母と二人暮らしだが、母は国家におる記憶の改ざんにより重度の障害を負い、発話能力を失い、記憶にも重大な支障をきたしていた。最新の記憶装置のテストで生計を立てる桐谷は、貧しい生活に不満を感じながらも、そこから抜け出せずにいる。そんな中、母の症状が悪化し、手術を受けることになる。だが手術は失敗し、母はほとんど植物状態になる。桐谷は数年後、母を看取り、その母に関する自分の中にある記憶を外部化することを企図し、働く工場から記録装置をかすめ取る犯罪に加担する。桐谷は報酬として記憶装置と金を受け取り、記憶装置に自分の中にある母の記憶を焼き付ける。その母の記憶を反芻するうちに、桐谷はいずれ忘れられる自分という存在に
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