さよならハッピーエンド
田嶋ハルがネットに投稿した小説は、はじめは誰からも見向きもされなかったが、あることをきっかけにして突然脚光を浴びることになった。
その小説内に登場する主人公エックスが行う犯罪行為は、過去に現実で起きた事件に非常によく似たものがあった。それだけなら取り立てて騒ぐほどのことでもないが、中には当事者以外には知り得ないことまでもが書かれていた。
それに気づいたF県警の内ヶ島は、現実で起きたそれらの事件は作者本人が起こしたものではないかと考え推理を展開していく。だが、そこには彼の予想だにしない驚きの結末が待ち受けていた。