概要
屏風からのぞく目が、すべてを闇へと引きずりこむ
「屏風のぞき」―― 夜、屏風のむこうの暗闇から、こちらを覗くといわれる妖怪。
あなたの部屋に置いてある家具からも、なにかが覗いているのかも知れない。
あなたの部屋のドアのむこうにも、なにかが潜んでいるのかも知れない。
そんな怪しい影のわだかまる、とある家のモノ語り。
あなたの部屋に置いてある家具からも、なにかが覗いているのかも知れない。
あなたの部屋のドアのむこうにも、なにかが潜んでいるのかも知れない。
そんな怪しい影のわだかまる、とある家のモノ語り。
応援いただいて、ありがとうございます!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!読んで「体験」できる、恐怖
全12話。1話につき2000文字程度で軽く読み進めていける構成になっているが、その内容は禍々しくも得体の知れない何かについての語り。「ホラーですか……。ちょっと苦手かもしれませんね」なんて読者には全くおススメしないどころか、おススメしてはいけない具合の恐怖小説だ。
人間がいちばん恐怖を感じるタイミング。それは恐怖を生み出す怪異やら怪物やらが目の前に現れる寸前。ここの時が一番怖く、それがなぜかというのが、この作品の語るところだろう。恐怖を増長させる要因は人間の想像力。その強さが一番大きくなるのが上記のタイミング。
言ってしまえば、恐怖というのは想像によるところが大きい。読者に、観客に、想像…続きを読む - ★★★ Excellent!!!How to make 妖怪
妖怪とはいったい如何なるものであろうか?
そんな深淵の底をのぞき込むがごとき、本質に迫る恐怖譚です。
「屏風のぞき」なる高名とは言い難い妖怪をテーマとして、ただ屏風の向こうから覗き込むだの妖怪の話で、恐らくは鳥山石燕が残した妖怪画から着想を得て……ここまで掘り下げた話が作れるとは、素晴らしいの一言です。
柳田邦男先生はこう語っています。
「妖怪とは零落した神である」と。
しかし、それでは猫又はどうなのか。元は人間だったものが妖怪化したものだってあるのではないか。そう疑問を抱かれた方もいらっしゃることでしょう。
しかし、それは解釈の違いというものなのです。先生のおっしゃりたかった事は恐らく「…続きを読む