概要
どこかで起きていたかもしれない、不思議で小さな夏の出来事。
2020年の夏は、いつもと様子が違っていた。ただ暑苦しいだけで、息をやめてしまった夏。そんな季節の真ん中で、大学2年生の澪は不思議な少年に声をかけられる。7年前に亡くなった父の墓石を見上げた少年は、妙なことを口にした。
澪に訪れた不思議な夏が、静かに動き出す。
【備考】
2020年……新型コロナウイルスの世界的な流行に伴い、各国で感染者が相次ぎ、多くの犠牲者を出した。各種イベントの中止や移動制限など、その影響は多岐に渡る。
【文学賞参加記録】
ことのは文庫×魔法のiらんど「泣ける文芸」小説コンテスト(2022)入賞
【他掲載先 ※敬称略】魔法のiらんど
◯ 本作のご紹介有難う御座います
「お気に入り小説の館」第2話 泣きたい時ー
澪に訪れた不思議な夏が、静かに動き出す。
【備考】
2020年……新型コロナウイルスの世界的な流行に伴い、各国で感染者が相次ぎ、多くの犠牲者を出した。各種イベントの中止や移動制限など、その影響は多岐に渡る。
【文学賞参加記録】
ことのは文庫×魔法のiらんど「泣ける文芸」小説コンテスト(2022)入賞
【他掲載先 ※敬称略】魔法のiらんど
◯ 本作のご紹介有難う御座います
「お気に入り小説の館」第2話 泣きたい時ー
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!あの夏、家族の新しい思い出。
例年とはいろいろなものが変わってしまった夏。歪んだ日々の隙間からある日、ひとりの少年があらわれる。彼は、7年前に亡くなった、主人公の父と同じ名を名乗った…。
静かな文体の中に、じっとりした暑さと、マスクの息苦しさと、ボリュームを抑えたBGMのような蝉の鳴き声と。そして「いつもと違う夏」と「それでもいつもと変わらない感性」がより合わされて、さまざまな意味で「二度と来ない、特別なひと夏」の数日間が織り上げられていきます。果たしてこの少年は、何をするためにやって来たのか?そして、いつしか蓋をしていた母子の気持ちが、ゆっくりとあふれ出す…。
読み進めるにしたがって、自分自身の感情まで揺さぶられ、主人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!僕はね。ずっと前から君のこと知っていたんだよね。
蒸し暑い夏に。その年の夏はとても暑かった。
とても暑い夏の年の出来事。
まずは最初に。
出会えてよかったね。
本編に隠された出会うための運命。出会っていたからこそ、出会えた。
小さいお父さん。
ほんの数日間の出来事だったけど、たぶん家族として一番大切な時間をその夏にすごしたんですね。
小さいお父さんもさることながら、澪の心情がきれいに描かれていています。
成人、大人になる前の子供として、出会うことが出来た亡きお父さん。
それが小さいお父さんであるからこそ、澪はもう自分は子供ではいられないんだということをもしかしたら教えにも来てくれたのかもしれませんね。
でもね。想う人の心はその姿は…続きを読む