三奈木真沙緒

調査中の遺跡で発見された人骨は、ごく最近のものだった…。頭蓋骨に粘土を用いて、生前の顔を復元する「復顔」。復顔師の師弟コンビに、骨は何を語るのか。同じころ、警察は、とあるアパートで…続きを読む

自分のクレジットカードで、家族にナイショの通販利用ができるようになった18歳。今回アレを購入し、届けられた荷物を確認するべく開封してみたら…？ 思わぬ事態に、後ろめたさと思春期特有…続きを読む

書いてはみたけど、この小説なんだか納得いかない。いいキャラクターできたんだけど、どうもうまく書きこなせてない。改稿という手もあるけど、やっぱりなんだかしっくり来そうにない。…執筆経…続きを読む

庶民を自称する高校生男子と、不良にあこがれるお嬢様。なかなか衝撃的な出会いを経て、どつき漫才のような会話が始まり、ふたりはしだいにいい雰囲気に。会話文がかなりのウエイトを占めていな…続きを読む

レビューより本文を読む方が早い、秒で笑えるショート劇場。気分転換に、元気出したいときに。ぜひご一読を。吹きます。

その女性は、幼い頃からあまりにも悲しい生き方を強いられ、心に深い傷を負った。けれど、どんな目に遭わされようとも、心の奥底には誰にも踏みにじることができない宝石があった。その宝石に触…続きを読む

（シリーズ８本通読した上でのレビューです） あなたはご存知だろうか？　あの、KACの８つのお題をひとつひとつクリアしながら、１本のミステリーに仕上げるという、壮大な偉業を成し遂げた…続きを読む

肉体が蟲化するという呪いに襲われる人類。治療のための特効薬は、ある少年の「血液」だった……。地球を汚し、精神をも汚した人類の贖罪のために、少年は血を流し続けなければならないのか。厳…続きを読む

これは、旧約聖書のかの有名な創世エピソードを記したものである。…うん、確か、こんな話だった、はずだけど…なにかが微妙に違うように思えるのは気のせいだろうか。途中で、水あめを毒と言い…続きを読む

タイトルからは思いも及ばない悲劇が作者様を襲った…。お食事中の方もだが、公共交通機関で読むのも控えた方がいいかもしれない。笑っていいのか、顔をしかめていいのか、わからなくなってしま…続きを読む

火花を散らす壮絶な戦いのさなか。大切な人と思いを伝え合うふたり。恐ろしい殺人鬼がひそむ場面。…だが、その名を呼んだ瞬間に、すべてが台無しになって、失笑してしまう。しかもよりによって…続きを読む

日本で裏稼業を請け負う二大勢力、吉良家と早瀬家。商売を住み分けて仲良く付き合ってきた両勢力を、ある日激震が襲う。早瀬家に何があったのか。負傷した早瀬家の若きエース・早瀬良平を、吉良…続きを読む

フェラーラ領主エステ家から、マントヴァ侯爵フランチェスコに嫁いだイザベラ。そのときから彼女は、十代にして大忙し。マントヴァを芸術の都にすべく芸術家たちを招いたり、家族が倒れたり、ミ…続きを読む

夕陽の当たる帰り道。他愛ない、でも心がはずむおしゃべりにまぎれて、内緒の想いを形にして。たぶんバレてはいないと思う……。頬が熱いのは夕陽のせい。ドキドキが初々しい、帰り道の小さなド…続きを読む

ある日電車に乗って、日帰りふらり旅に出た作者様。それなりにハプニングはあるものの、抑えた文体からはほのぼのと穏やかな旅情が漂い、旅先のラーメンの香りまでしてきそう。新型コロナのひど…続きを読む

なんて楽しすぎる高校生活。その思い出すべてに、あなたがいる。だからこそ、すべてをこんなにも鮮やかに覚えている。
高校生活の最後に、絶対に忘れられない卒業式を、あなたに捧げます。

波乱万丈ぶりも驚愕だが、スピード感あふれる文章、随所に盛り込まれたユーモア、そして読者のかすかな疑念が徐々にふくらんでいく構成が、スリルとある種のサスペンスのよう。読了して、なにか…続きを読む

誰にとってもショッキングだったに違いない、正月の震災。家が倒壊した、津波が押し寄せてきた……という事態ならすぐに避難しようとなるが、そうでなかった場合、避難するかどうかは難しい判断…続きを読む

この大学には探偵がいる――となれば、大学を舞台にした事件が起こり、謎をさっそうと解く探偵をイメージしそうだが、本作はそこに霊という超常要素がからんでくる。霊には多少の免疫がある３人…続きを読む

戦隊ヒーローになるという小説はここカクヨムサイトでいくつか見かけたことはあるが、本作は異色。なんと５人全員が「俺」なのだ。…いや、なんでそうなるのか、読んでみればわかる。５人中４人…続きを読む

歴史書の体裁をとった、ある女性の壮絶な半生記。しかし歴史書ということは、過去の出来事としてこれらを後世から淡々と眺める視点があるということで、精神を消耗する政治の場の駆け引きも、戦…続きを読む

さあ読むぞと構えずに、気持ちから力を抜いた状態で読むと、すごく笑えます。楽器店でのやりたい放題問答と、いろいろな楽器の音の表記が、個人的にツボです。重たい決意じゃなく、気軽に「新し…続きを読む

おいしいお茶が楽しめるなら、なおさらですよね。本文からゆったりと、コーヒーのいい香りがしてきます。読み手もリラックスさせてくれる、隠れ家短編はいかがですか。

平安時代初期。おそれと親しみをこめて「野狂」と呼ばれた男、小野篁の活躍を描く、かの「TAKAMURA」の続編。武人にして教養人である篁は、あやかしを見ることができ、冥府で閻魔大王の…続きを読む

平安初期を舞台にした、心霊アクションTAKAMURAシリーズの外伝。風もないのに揺れる鞦韆（ブランコ）の怪に、文章生・篁と、あの空海のタッグが立ち向かう。 現世と幻想が入り交じり、…続きを読む

多くの人々から愛され、幸せに育ってきた皇女ララは、世界はバラ色の愛に満ちていると思っていた。しかし、皇帝である父が倒れたことがきっかけとなり、バラ色の夢の向こうに隠れていた、世界の…続きを読む

かの名作「ギリシャ物語」の続編。前作の衝撃のラスト直後から始まる物語は、アテナイの青年ティリオンとスパルタのアフロディア姫の逃避行で幕を開ける。ますます複雑にからみ合う、各ポリスの…続きを読む

当レビュー筆者が、自分自身に起こったら間違いなく「ええー…」と引きまくるトラブルの数々ですが、この作者様のユーモアあふれる流麗さで表現されると、笑いごとじゃないのに「ぷふッ」と笑っ…続きを読む

かつては文章を書くのが不得手だったという作者様が、ご自身の思い出を振り返りながら、書く楽しさに目覚めていくエピソードが綴られています。「あのときはああいう文章を書いていた」という回…続きを読む