概要
台風が上陸するニュースがラジオから流れていた。安全なバイパスでなく、狭い峠道である旧道は、土砂崩れで道が塞がれてしまう。廃墟のドライブインに集まる主人公たち。陸の孤島と化したそこで殺人事件が起きる。誰かに仕組まれたような殺人だった……
【第二章】
台風一過で救助された主人公。
事件だけでなく、もともと解離性健忘で、記憶が断片的にしかなく、精神科に追院していた。旧ドライブインの事件と、小学生のころの忘れている事件は、繋がっているのか?
【第三章】
【豆知識!?】
①主人公が小学生のときに通っていた白水市立石生木小学校の、【石生木】という地名は架空の街ですが、香坂のべつの作品『この距離のはかりかた』にちらりと出てくる場所です。
②第二章で出てくる人物が『藍色庭園』にも出ていま
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!記憶の足元が揺らぐ。
主人公の女性は大雨の日に峠に差し掛かっていた。しかしそこで土砂崩れに遭遇し、道が閉ざされてしまう。先に来ていた男性二人に助けられ、二人と共に唯一の建物だった古びたドライブインに避難する。そこには数人の男女が既に避難していた。しかも、水分は残っていた野菜からとるしかないという状況。
不協和音が響く中、避難していた男性の一人が惨殺死体となって発見される。助けはなく、外との連絡もつかない。逃げられる道もなく、犯人はまだここに潜んでいる。もしかしたら、避難者の中に殺人犯がいるかもしれない。不協和音はさらに軋みを上げていく。そんな中、第二の犠牲者が出る。
主人公は疑心暗鬼と推理戦の中、気を失って…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ミステリー? ホラー? 「絶対何かある」が斜め後ろから襲い掛かる。
土砂崩れで塞がれ、脱出できなくなった旧道。嵐に追われ、とっくに営業しなくなった、いわば廃墟のドライブインに、やむなく集まる登場人物たち。しかも皆どことなくクセが強い。外には野犬の群れ。そしてドライブインの一角には、誰かが過ごしていたらしい痕跡が。……「何か」が起こるにはもう十分な舞台だろう。そしてやっぱり「何か」が起きた。しかも、ついさっきそこにいた人がもう倒れている、という「速さ」で。「絶対何かあるよね」とつぶやいたら何かが襲ってくる……というより、「絶対な」と言いかけたところで足をすくわれる、に近い感覚。ミステリージャンルではあるが、暗闇から伝わる恐怖はホラーのようだ。
当レビュー筆者は…続きを読む - ★★★ Excellent!!!台風。土砂崩れ。圏外。廃墟。野犬の群れ。殺人。犯人はだぁれ?
なにこれすごく面白い!思わず引き込まれました!
主人公はある町に取材へ向かう途中の女性。
連休の渋滞を避けて山深い旧道を走っていたところ、台風による土砂崩れで足止めを食らってしまいます。
さいわい先に立ち往生していた二人の男性・遠藤と田所とともに、近くの廃ドライブインに避難するのですが……。
陸の孤島、いわゆるクローズドサークル的な舞台で起こる出来事にぐいぐい引き込まれました。
登場人物同士の不和や事件とは直接関係なさそうな「自然の脅威」が次々と襲いかかり、息が詰まるような緊張感が続きます。
絶えず不穏な気配が漂い、誰も彼もが怪しく見える——まさにタイトルの通り。
真相がどうなるのか、…続きを読む