第21話 外伝 カリスマドクターのマーカス 02 一撃

わしはこんなところに隠れてどうするつもりじゃ?

ん!あれは!?

スパッツのトニーじゃ!


スパッツのトニー!

スパッツのトニー!ここじゃ!

わしはここじゃ!!


やはりダメじゃのう。

体がいう事をきかん。


なんじゃ?

医務室前の第6通路が閉鎖されたぞ!


そうか、火を消すために。

ということは真空スパッツを使うということじゃな。

チーフの奴、やりおるわい。


ん。

第6通路の閉鎖が解除された。


お、おっ。


体が、

医務室の方に。

勝手に・・・


ぅお!

前髪のジョニーがコントロールルームの方によろめきながら向かって行ったぞ。


で、わしは医務室に入るのじゃな。

お、スパッツのトニーが気を失っておる。

やはり完全なる真空スパッツじゃ。


な、なんと!

わしにはそんなに力があったのかのう。

スパッツのトニーの襟首をつかんで引きずり始めたぞ!


どこに?

わしはスパッツのトニーをどこに引きずってい行くのか!


ん。

なんじゃ?

目がかすんできた。

いや、本来のわしには見えておるのじゃろうが、意識が・・・

意識が薄れていく・・・・


・・・・・。


ん・・・こ、ここは、どこじゃ?

電源管理ルーム?

わしはどれぐらいの時間、気を失っておったのじゃ?

そうだ、スパッツのトニーは?

お、あそこか。

スパッツのトニーはまだ、気を失っておるようじゃな。

医務室から持ってきた掃除用のモップもスパッツのトニーのすぐ横にあるぞ。


お、わしが動いた!


わしは何をする気じゃ?

メイン電源のケーブルを掴んだぞ!


引き抜いた!


停電した!


うわ!

火花じゃ!

わしはスパッツのトニーに電源ケーブルを押し付けて!

火花を出しておる!


非常事態じゃ!

完全なる真空スパッツに高圧電流を流すとレオパードスパッツになってしまうぞ!

わしは何てことを!


んん!?

わしは電源ケーブルをメイン電源に繋ぎ直したぞ!


電源が戻った!


お、誰か電源管理ルームに入ってきた。

と同時にわしの体は勝手にかくれんぼを始めるわけじゃな。

で、入ってきたのは、


あれは、もみ上げのザックじゃ!


おそらくチーフと連絡を取っておるのじゃろう。

ここからでは内容までは聞き取れない。


「反復横跳びぃ!!!」


何ごとじゃ?もみ上げのザックが大声を上げたぞ!

うむ。

確かにあれは反復横跳びじゃ!

スパッツのトニーの超高速反復横跳びじゃ!

掃除用のモップの棒の部分を中心線として超高速反復横跳びじゃ!


ん、今度はわしは何をするんじゃ?

忍び足で、もみ上げのザックの後ろに来たぞ。

そしてわしは右手を高く振り上げた!

まさか。


トン。

どさっ!


ああ、やっちまった。

もみ上げのザックが気絶した。

わしは手刀で見事に もみ上げのザックの首元を打ちよったわい!

これではひとたまりもない。

首元をトン!なんてされたら人間ひとたまりもないわい。


すまぬのう。もみ上げのザック。

わしがやっとるんじゃないのじゃ。


で、わしと反復横跳びをしておるスパッツのトニーは、

この後どうなるのじゃ?






さぁ、この後どうなるのでしょうか!

ここから本編へと戻るのだ!

宇宙人との遭遇直後へと戻るのだ!

次回「遭遇直後の惨劇」お楽しみに!


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る