第32話 西へ!
【前回までのクルーたち】
・チーフ (リーダー)
・海パンのリッキー (チーフと船外担当)
・シークレットヘアーのアンディ(通信担当)
・もみ上げのザック (操舵担当)
・タンクトップのケビン (船内で休む担当)
・上げすぎズボンのフランク (船内で休む担当)
・前髪のジョニー (船外で異常行動担当)
・スパッツのトニー (船外で異常行動担当)
・カリスマドクターのマーカス (船外で異常行動担当)
・初老のおっさんの孫娘 アミーラ(道案内担当)
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「どういう事だ!シークレットヘアーのアンディ!」
「この星の位置情報では、ここは地球なんですチーフ!」
「地球のどこだ!?シークレットヘアーのアンディ!ここの場所はどこだ!」
「分からないんですチーフ!我々の地球とは地形がかなり違うんです!」
「一体なにを言っているんだ!シークレットヘアーのアンディ!」
「地形が違うのでこの場所では船内の地図データが全く役に立ちません、チーフ!」
「それは、我々の地球とは別の地球という事なのか!シークレットヘアーのアンディ!」
「分かりませんチーフ!ですが地球なのは間違いありません!」
「貴様ら!いつまで待たせる!早くしろ!」
「うるさい!黙ってろ!・・・いや!アミーラ!ここは地球なのか!?」
「地球?何だそれ、ここは神殿だ!見れば分かるだろ!そんなことより早くしろ!バカたれが!」
「くそ!どうなってるんだ!」
「シークレットヘアーのアンディ!引き続きここの場所の調査を頼む!何か分かったらすぐに知らせてくれ!」
「了解チーフ!調査を続けます!」
「おい!早くしろ!貴様ら!」
「待たせた、アミーラ!これからどこに行くんだ?」
「あそこだ!」
「あそこって、あの巨大な塔か?」
「そうだ!西の塔だ!あの塔の最上階にいる!」
「いるって、誰がいるんだアミーラ!」
「罪人だ!幽閉されている!その罪人の所に連れて行けば貴様らの仲間を浄化できる!」
「連れて行く?アミーラ、ちょっと待て!そこに連れて行かないと浄化できないという事か?」
「当たり前だ!バカたれ!それ以外にどうやって浄化できるんだ!」
「チーフ・・・向こうの空間でおかしくなっている3人をこちらに連れてくるってことですか?」
「それでは時間がかかり過ぎる、海パンのリッキー!塔にいる罪人を向こうに連れて戻る!」
「そんなことが出来ますか、チーフ?」
「わからん、だがやるしかない!海パンのリッキー!」
「了解チーフ」
「アミーラ!あの塔の上まではどうやって行くんだ!まさか歩くのか?」
「歩くわけない!バカたれ!あんな所まで歩いたら日が暮れる!貴様らの船で行く!」
「分かった・・・それじゃあ船内に戻ろう!」
「シークレットヘアーのアンディ!これから船内に戻る!内側からハッチを開けてくれ!」
「了解チーフ!レトロなロッキングチェアで休んでいるタンクトップのケビンに行かせます!」
「頼んだ!シークレットヘアーのアンディ!」
「アミーラ!罪人は何の罪で塔のてっぺんに幽閉されているんだ?」
「詳しくは知らん!絶対に入ってはいけない場所に入ったと聞いた!」
「絶対に入ってはいけない場所?それはどこだ?」
「だから詳しくは知らん!というかいつまで待たせる!バカたれ!早く船に入れろ!」
「慌てるなアミーラ!このハッチは壊れている!内側からしか開かないんだ!」
ぷしゅ~!
「よし、ハッチが開いたぞ!さ、入ろう!・・・ご苦労、タンクトップのケビン!休んでいたところ悪いな!」
「いえ、チーフ!レトロなロッキングチェアで休むと回復も早いですから!」
「そうか、タンクトップのケビン!・・・それと、こちらがアミーラだ!」
「どうも、タンクトップのケビンです」
「なんだ貴様!馴れ馴れしいぞ!あたしに近寄るな!」
「これは失礼!」
「それにしても汚い船だ!よくこんなのが動くな!」
「ここはまだいい方ですよ、あっちの奥なんて、そりゃあもうひどいもんですよアミーラ」
「おい!何度も言ってるだろ貴様!あたしに近寄るな!」
「これは失礼!」
「ここがコントロールルームだ!みんな!こちら、アミーラだ!これから船であの西の塔に向かう!全員、配置につけ!」
「了解チーフ!」
「アミーラ!あそこのレトロなロッキングチェアに座ってろ!」
「何だあのイスは!あたしをあんなのに座らせる気か!バカたれ!」
「塔に着くまですぐだ!それまで黙って座ってろ!」
「何だこのイス!揺れるぞ!」
「よし!もみ上げのザック!補助エンジンで塔の最上階まで飛ばすぞ!」
「了解チーフ!補助エンジン、始動!」
「よし、行け!もみ上げのザック!」
「了解チーフ!フルパワー!GO!」
「よし、あの塔だ!もみ上げのザック!あの塔の最上階に向かえ!」
「了解チーフ!」
「よし、いいぞ!もっと上がれ!もう少しだ!」
「チーフ!チーフ!」
「どうした!もみ上げのザック!」
「チーフ!塔の屋上に船が降りる場所がありません!」
「おい!アミーラ!船が降りれないぞ!何とかならないのか!」
「貴様らの船は空で停止できないのか?」
「ホバリングのことか?」
「チーフ!補助エンジンではホバリングできません!」
「くそ!仕方がない!シークレットヘアーのアンディ!バーティカル・ミサイルの準備だ!」
「バ、バーティカル・ミサイル!?何をするつもりですチーフ!」
「垂直に破壊する!バーティカル・ミサイルを塔の根本に打ち込むんだ!」
「なるほど!垂直に爆破して最上階だけを残すのですね、チーフ!」
「そうだ、シークレットヘアーのアンディ!今すぐ準備しろ!」
「了解チーフ!目標ロックします!」
「おい!貴様ら塔を破壊することは許さんぞ!」
「大丈夫だ、アミーラ!破壊するといっても塔の下の部分だけだ!」
「貴様らの武器はそんなことができるのか?」
「わからん!おそらく無理だ!だが、一か八かやるしかない!」
「何だ貴様!無理なんじゃないか!」
「チーフ!バーティカル・ミサイル!発射準備、OKです!」
「よし!てー!」
「発射!」
「てー!」
「発射!」
「てー!てー!てー!」
「発射!発射!発射!」
「てー!」
「発射!」
「よーし!打ち方やめ~!」
「貴様ら!塔が!塔が!木っ端みじんじゃないか!」
粉々に吹き飛んだ巨大な塔!
最上階の罪人の運命は!
果たしてクルーたちは、おかしくなった3人を無事救うことができるのか!
次回「かそけき光」お楽しみに!
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