第28話 勇者達の向かう先
闘技場で翠とモーガンが決闘を始める頃、帝国の策謀によって集団転移させられた翠のクラスメイト達は、帝国の護衛団、王国でいう騎士団の指揮のもと訓練を行なっていた。クラスメイト達も女神の恩恵によって、各それぞれスキルが与えられており、そのスキルを活かした職業訓練を行っていたため、普通では考えられない程の速度で成長を遂げていた
護衛団団長ベルラーレ「今日の訓練はこれで終わりにする。明日からは前にも言っていた通りダンジョンでの戦闘訓練に切り替わる、各々しっかり準備を行うように!」
帝国の護衛団団長は、他国からの誘いがあるほどの実力の持ち主であり、世界でも指折りの人物であった。しかも強い上に美しい美貌も兼ね備えているため、男性を魅了し、女性からは尊敬や恨みの目で見られているといった人物で、既にクラスメイトのうち何人かは彼女に惚れている者も現れていた
クラスメイト「はい!」
そもそもなぜダンジョンに向かうのかというと、ダンジョンでは、地上の世界とは違いモンスターから得られる経験値が数倍多い。そのため早くレベルアップさせて使い物になるようにという帝国の王からの指示であった。ベルラーレはまだ早いと進言したが、1番簡単なFランクダンジョンから始める事、女神から恩恵を授かっている事、他国の動きを警戒しなければいけない理由などから、早めにやらなければいけないと突き返されてしまっていた
名声もあり、実力もあるベルラーレが、何故帝国の王に従って護衛団団長の座に就いているのかというと、彼女は前王、つまりモガメットの父に命を救われた経緯があった。そのため命を救われた恩を返すために前王に仕えていたが、その前王が寿命で亡くなってしまい、そのまま恩を返すために息子であるモガメットに仕えていたのである。だが、最近の愚行には目が余るものがあるとベルラーレは内心感じていた
訓練を終えたクラスメイト達は、食事をするために食堂へと向かっていた。食堂についた最上勇気は皆が席に着いたことを確認し、あることを言い出した
最上勇気「皆!!明日はダンジョン攻略初日だ。今までやってきたことをそのままやれば良いだけだ。だが、油断はしてはいけない。だからこの食事の時間に以前から組んでいたパーティー毎に連携やスキルなどの再確認の時間を取らないか?」
最上の言葉に納得したクラスメイト達は明日のダンジョンで行動するパーティー毎に席に着き、明日の作戦や戦術について話し合いを始めた。集団転移してきたクラスメイトは全部で25人、パーティーは基本5人で組むことが多いため、5人毎の5チームが作られていた
【Aチーム】
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最上勇気「勇者」
姫川雪乃「僧侶」
時坂雫「侍」
秋元美波「ヒーラー」
吉田真香「調教師」
【Bチーム】
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錦城斗真「剣士」
中条晴哉「拳闘士」
上田和馬「赤魔法師」
松本建人「槍使い」
大石裕人「盗賊」
【Cチーム】
――――――――――――――――――――
水中春日「剣士」
森岡圭太「槍使い」
清水圭太「水魔法師」
田中亮「風魔法師」
吉岡里帆「ヒーラー」
【Dチーム】
――――――――――――――――――――
森田稔「闇魔法師」
田中麗奈「ヒーラー」
水南麗音「召喚士」
飯田太一「光魔法師」
佐藤光莉「風魔法師」
【Eチーム】
――――――――――――――――――――
群山武「水魔法師」
三波翔「弓使い」
秋口隆穂「剣闘士」
伊井隆穂「ウィザード」
山中忠弘「忍者」
その後ご飯を食べ終え、チーム毎の話し合いを終えたクラスメイト達は各それぞれの部屋へと戻り、そのまま就寝した。
朝を迎えたクラスメイト達は帝国騎士団と共にFランクダンジョンへと向かっていた
第28話終わり
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