【祝6万PV突破】虹の鍵と神の力を使って異世界最強!!
kai
第1話 虹色の鍵
あのときの一瞬で僕の人生が
大きく変わった。…いや
僕達の人生が
大きく変わってしまったのである
僕、聖神翠は現代に生きる何の変哲もない高校生である。お世辞にも裕福とは言えない家の玄関を通り、いつも通り学校へと向かい教室に入る。いつも通りの日常、地獄の始まりだった。教室に入るといきなり殴られる…毎日の日課であった。錦城斗真とその不良仲間である。錦城は不良グループのリーダー的存在でありクラスの悪い奴らをまとめる中心人物であった。錦城は親が金持ちであり、噂では有名なヤクザや不良グループの一員であるという噂が広がっていた。そのため教師や生徒は錦城の背後にいる者や錦城本人を恐れて関わろうとはしなかった。そして毎日のように翠への攻撃が始まった
錦城「おい!!ちゃんと金持ってきたんだろうな?」
翠 「も、もってきたよ…」
翠の家は裕福な家ではない。真面目であった父親が不倫をしたためである。母親は何度も注意をしたが治る気配が見えず離婚へと至った。今は母と翠の2人暮らしである。母は仕事に行っては家事や洗濯もこなしていた。そして毎日ご飯代と言って1000円を渡してくれる。母はお弁当を作ってあげられなくてごめんねと言っていたが僕はその気持ちだけで嬉しかった。そんなお金を毎日盗られ、錦城達にゲーセンやジュースを買うために奪われ使われていた
錦城 「早くよこせよ!!」
翠「ゴフッ……」
錦城はそう言うと素早くお金を取り上げ翠の腹を思いきり蹴り上げる。錦城は空手の経験者でありキック力もそれなりにある。それが鍛えられていない翠の腹へとダイレクトに入る。当然いきなり蹴られた翠は一瞬息が止まるがすぐに息を吹き返す。だが激痛は収まらずお腹を抑えながら床に転がる。すると、それを見ていた周りから笑いの声が聞こえる。このクラスは誰も助けてくれない。ただ1人を除いて
姫川「止めなよ!!痛がってるでしょ!?」
錦城に恐怖し、誰も助けてくれないこの状況で手を差し伸べてくれたのは、クラスの中心人物である姫川雪乃であった。姫川は誰もが美しいと認める容姿の持ち主で、高校に入ってからすぐに告白を何度も受けるほどであり、中にはアイドル事務所に誘われたという噂まで広がっている。それに加えて頭もよく運動神経も良い。そのため生徒や先生からの評判もよく才色兼備全てを兼ね備えている人物であった
錦城「…なんであいつの味方すんだよ?」
錦城は姫川に惚れていた。高校入学時すぐ錦城は姫川に告白したが姫川はその告白を断っていた。つまり錦城は姫川にとって何度も告白を受けているうちの1人であった。中学のときから思い通りに振る舞っていた錦城は自分の思い通りにならないことに不満を感じていたが、誰からの告白も断っていたことから親の力や無理やり手元に置くという最終手段の行動は取らないでいた。だが錦城は日が立つとあることに気づく。それは姫川が何の変哲もない翠を気にかけているということであった。顔や運動能力、頭、家柄どれを取っても、どう考えても自分より劣っている翠を姫川が気にかけていることに対し腹を立てた錦城は翠を虐めることにした
錦城「あいつは勉強も出来なくて、運動音痴なゴミ野郎だぞ!?なんであんなやつ…」
錦城の姫川に対しての声は姫川の耳には入らず、姫川は怪我をしている翠のもとへと走って駆け寄る
姫川「だ、大丈夫!?翠君!!」
翠「…大丈夫だよ」
走って駆け寄ってきた姫川にお腹を抑えながら答える。錦城はその会話や行動にさらに腹を立てた。
錦城「お前!!!ふざけるなよ!!!!」
錦城はそう言うと翠に殴りかかろうとする。そのときに丁度学校の授業の始まりを知らせる鐘の音がなり、教室に担任の先生が入ってくる
担任の先生「授業を始めるぞー」
担任の先生のやる気のなさそうな声が教室に響く。錦城の親の力や世間体的にこの学校の教師達はいじめがあっても見てみぬふりをしている。それが学校の問題にならなければいいと思っているからだ。だが流石の錦城も先生の目の前でやる気はないのか
錦城「覚えておけよ!!」
と捨て台詞を残して席へと戻る
姫川「大丈夫?保健室行く?」
翠「あとで1人で行くから大丈夫…ありがとう」
翠の何気なく出たお礼に頬を赤く染めて何やら独り言を始める姫川を放置して席に戻る。翠は朝のホームルームを終えると逃げるようにして保健室へと向かった
はぁ…今日も酷くやられたなぁ…なんで僕ばっかり…それにしても誰も僕を助けてくれないのになんで姫川だけは助けてくれるのかな…
翠はとても鈍感な人物であった。姫川は小さい頃、翠に命を助けられたことがあった。だが翠はそれをまったく覚えていない。そのため姫川が何故助けてくれるのか理由を考えながら保健室まで向かっていると空が一瞬真っ暗になった
翠「な、なんだ!?!?」
翠は驚き急いで窓の外を見るが暗くて何も見えないことに焦りを覚えながらも状況を把握しようと頭を巡らせていた。すると一瞬で真っ暗から血塗られたような真っ赤な空へと変わった
翠「な、何が起こってるんだ!?」
あれはなんだ!?
翠が窓の外を見ていると…空から何かが落ちてくるのが見えた。何かが落ちた後すぐ空は何事もなかったように元の色へと戻っていた。翠は急いで空から落ちてきた物を探しに向かった。するとそこにあったのは手の平サイズの虹色に光る綺麗な玉であった
翠「…なにこの綺麗な玉?」
この綺麗な玉が落ちてきたのかな…虹色に光る玉なんて見たことがない…そうだ!!これを売ってお金にすれば凄い値段になるんじゃないか?そしたら母さんは働かなくて済む!!
そう考えた翠はすぐさまそれを売りに行こうと考えた。だが翠は錦城が思っていた通り運動音痴であった。そのため、その玉が落ちた時にできた穴に躓いて転んでしまう。その拍子に玉を落としてしまった。すると…
な、なんだ!?
ぅ、まぶしいぃ…
玉は落ちた拍子に割れてしまい、割れた瞬間目の前が真っ白になった。すると中から虹色の鍵が出てきた。翠はたまたま転んで玉が割れたことにより鍵を取り出したが、玉の中から鍵を取り出す方法は玉を割るしかない。だがレア度が高いほどそれは難しい。玉は基本的に誰にでも割れるわけではなく玉に認められたものだけがその中の鍵を使用することができる。だが玉に認められることは少なく割れることは滅多にない。そのため本来の力が発揮されないことが多い。だが運がいいのか、悪いのか翠はそれを理解することなく鍵を手に入れることができた
…なんだこれ?
翠は虹色の鍵を手にすると自分の目の前にゲーム画面のようなウィンドウが現れた。そこには文字のようなものが書いてあった
…ゲーム画面みたいなものが出てきた
そこには「縺薙l縺ッ譛?荳顔エ夂焚荳也阜縺ォ鬟帙?縺薙縺後〒縺阪k譛?鬮倥Λ繝ウ繧ッ縺ョ陌ケ濶イ縺ョ骰オ縺ァ縺吶?」と書かれていた
なんだこれ読めない…てか何語だよ?
翠はこの字を読めなかった…それは当然である。これはこの国のましてやこの世界の言語ではないからだ。だが翠はこの鍵を手にすることが出来、この文字が見えるということが、凄いことだと気づくことはなかった。翠は色々弄っているうちにそのウィンドウは消したり表示したりできることがわかった。だがなにも起きなかった翠はそれを売りに行く気も失せてしまいそのまま家へと帰った
???「私を呼び出したのは……あの人?」
翠の背後にはこの世の者とは思えないほどの絶世の美少女がいた。その異常とも言える現象に翠は気づくことはなかった…
第1話終わり
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