第27話 決闘の申し出
冒険者協会のトップであるモーガンにマリナは一から事の顛末を話していた
モーガン「なるほどな…」
マリナから話を聞いて、事の重大さを理解したモーガンは、翠へある提案を行う。それは冒険者協会に設置してある闘技場で、実力を試させては貰えないかといった内容であった。モーガンからすれば、翠の実力が把握できる上に、闘技場での収益で冒険者協会が潤う一石二鳥の作戦であったが、翠に取っては何のメリットもない提案であったため、その申し出を断った。するとモーガンからある条件が追加される
モーガン「そうだな。じゃあこの戦いで勝利したら冒険者ランクをCランクにするっていうのはどうだ?」
モーガンの口からは驚くべき提案がされた。決闘にて勝利すれば、冒険者ランクをCランクにするというものであった。モーガンがCランクに設定した理由は、ダンジョンに挑みたいという旨を登録時に言っていた事をマリナから聞いていたからであった。しかも冒険者ランクだけではなく、今回の決闘で得た収益の50%を報酬として渡すという破格の条件まで付けられたのである
勿論周りの者はそんなことに納得出来るわけもなく、モーガンに対し、皆文句を言い始める
マリナ「モーガンさんいいんですか!?いきなりFランクからCランクなんて聞いた事ありませんよ!!」
マリナの言い分は最もな意見であった。だが、冒険者協会のトップとしては、ソイルルーパーを倒せるかもしれない実力を持った男を野放しには出来ない、仮に倒していなかったとしてもソイルルーパーを手に入れた流通経路や手法の確認、そして現在持っているソイルルーパーの素材は滅多に流通されないため、素材自体を買い取りたいと考えていた。そのため翠を放置するということは利益面を取っても、未来への将来性の面であっても、許されない選択であった
モーガン「その代わり決闘の相手は俺が相手をする」
その言葉で先程まで騒がしかった冒険者達が静かになる。それは翠に勝たせる気がないことが冒険者達にはわかったからであった。何故なら、この冒険者協会でも引退したとはいえ、元Aランクのモーガンに勝利できる者は少ないからである
翠「どう思う?ピー」
ピー「受けない理由がないかと」
翠「だよね」
だが、翠にとってはCランクに成れるのは願ってもない事であったため、モーガンの申し出を受け、念の為スキルオーディアンを発動し、モーガンのステータスを確認していた
第27話終わり
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