第25話 ソイルルーパーとの対決

翠は超加速でグリーンスライムより強いモンスターの元へ向かっていた。数十分走ると目的地の場所へと辿り着き、そこには一面の草原が広がっていた


翠「ここら辺にいるはずなんだけど…」


ピー「そうですね。私のサーチでもこの辺を指しているのですが…… 」


辺りを探していると、急に地鳴りような音が聞こえ始める


翠「な、なんだ!!」


地鳴りの音が鳴り響いたと同時に翠の足元が段々と盛り上がっていく


ピー「マスター下です!!」


翠は、スキル「オーディアン」を発動し、相手の鑑定を始める。そこにいたのは、ソイルルーパーという名のモンスターであった


――――――――――――――――――――


【名称】ソイルルーパー

【レベル】80

【スキル】擬態、超音波、加速、硬化


――――――――――――――――――――


ソイルルーパーは土や草に擬態することが可能であり、外敵から身を隠す能力に長けている。仮に見つかった場合でも硬化で攻撃を防ぎ、その間に超音波で敵を威嚇し、加速で距離を取るという流れで外敵から身を守り、自然を生き延びているモンスターである。


性格は比較的温厚であり、自ら街や人、モンスターを襲うことはないが、体長が25mと大きく、人間や街に気付かずに踏んでしまうことも多かった。他にもソイルルーパーの素材は、硬化のような硬さを持つが味が絶品の肉、スピード力を増加させるポーションの薬素材、擬態の特性を持った皮などが採取できる。そのため高額で討伐クエストが発注されるが、体長が大きい上に擬態のスキルのせいで見つけるのにも時間がかかる。そして見つけたとしても攻撃を行うと、すぐに逃げられてしまい、討伐することが困難であるため、希少価値が高いモンスターとして扱われていた


翠は、スキル「スサノート」を発動し、身体能力を向上させ、

剣で斬ろうと考えていたが、剣を所持していなかった翠は魔法で倒す作戦に切り替え、風属性魔法を使用しようとする。だが魔法発動直前に、ピーから水属性魔法の方が効果がいいと言われ、翠は上級水属性魔法のウォータースプラッシュを発動した


ウォータースプラッシュは、上空に水集め、水爆弾のような丸い塊を上空から落とすというシンプルな技であったが、威力は絶大であった。ウォータースプラッシュを喰らったソイルルーパーはダメージを喰らいながらも、擬態と加速を発動し、その場から逃げようとしていた


翠「まずい!!逃げられちゃう!」


ピー「大丈夫です。私のサーチとマスターのオーディアンの鑑定スキルで、再度見つけることができます。それに…」


ピーが何かを言おうとしていた時に、翠はあることに気づく


翠「あれ?あそこ水滴がついてる」


ソイルルーパーは自身を擬態させることは出来ても、付着している汚れや水滴などは擬態できないため、雨などの時はなるべく地面から身体を現さないようにしていた。つまり水滴が残ってしまう水属性魔法はソイルルーパーが弱点とする魔法属性であった


それを発見した翠は、ソイルルーパーに向かって先程と同じウォータースプラッシュを3度唱え、3個の水爆弾攻撃をするのであった。それを喰らったソイルルーパーは地面に倒れ、アイテムをドロップしていた


         第25話終わり


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る