第十五巻 助っ人(ヒーロー)
「――どうだ? うまいか? 今日もたくさん食って、たくさん動いて、立派な牛に育つんだぞ?」
その頃、まだ何も知らないケイルは牧の草原で草を食む牛達に優しく声をかけていた。
「………………」
牛達の長閑な姿に顔を綻ばせるケイルだったが、何気に蔵人の向った裏山の方を眺めると、不意に淋しげな表情をその少女の顔に浮かばせる。
「蔵人のバカ……」
そして、ぽつりと小声でそう呟くのだったが。
「おーい! 東木蔵人介ーっ! 聞いておるかあーっ! もしもまだ近くに隠れているのならばーっ! 早く出て来―い! さもなくばーっ! 簾戸とその妻子の命はないぞ~っ!」
風に乗って、そんな不可解な声が家の方から聞こえて来たのだった。
「なんだ?」
ケイルは振り返ると、自分の家のある方向を眉根を寄せて凝視する……見れば、何やら人がちょこちょこと動き回っているのが遠目にもわかる。
「あ~…もう一度繰り返すーっ! 東木蔵人介~っ!」
さらに耳を澄ますと、再びそんな叫び声が確かに聞こえてきた。
「あづまぎくらんどのすけ? ……って、もしかして蔵人のことか!? なんか様子が変だ……お前達、ちょっと様子を見に行くだ!」
ケイルは牛達を引き連れ、その巨体の陰に隠れるようにして、ゆっくりと家の方へと近付いて行く。
「……っ!」
すると、家が迫るにつれ、だんだんと彼女の視界に浮かび上がって来たものは、母屋の前で縄に縛られてうずくまる慈耀ら親子と、その傍らに立つ鎧姿の仇敵・来家留奉、さらにその周囲や敷地のあちこちを走り回る大勢の郎党達の姿であった。
「慈耀さまっ! ……なんで、なんで来家が……」
その光景に、ケイルは思わず声を上げる。
「もしもまだ近くにおったならばーっ! 隠れてないでさっさと出てこーい! さもなくばぁーっ! 簾戸達の命はないぞーっ! やーい! 早射りの蔵人~っ! 貴様ーっ! それでも武士の端くれか~っ!」
唖然とするケイルの耳に、今度はよりはっきりと蔵人を誘き出そうとする来家の挑発の声が聞こえる。
「でも、どうしてやつら、蔵人のこと捜してんだ?」
こんな状況ではあるが、頭に浮かんだ素朴な疑問をケイルは思わず口にして出す。彼女はまだ、蔵人がいかなる人物であるのかを知らないのだ。
「いや、今はそれどころじゃねえ。慈耀さま達を助けなきゃ……このまんまじゃ、慈耀さま達が殺されちまう……」
だが、慈耀親子を助けに向かおうとしたケイルの顔に、不安と絶望と、そして焦燥とがない交ぜになったような色が浮かぶ。
………でも、どうやって? おらの力じゃ来家の郎党どもを倒して慈耀さま達を助けることなんか無理だ……。
自身の非力を思い、牛達とともにその動きを止めたまま、ケイルはただただ悲嘆にくれることしかできない……すると、そんな彼女の脳裏にふと、あの太々しいまでに不遜な蔵人の顔がなぜだか不意に過った。
「そうだ! あいつなら……あいつだったら、慈耀さま達を助けられるかもしれねえ……蔵人に……蔵人に知らせなきゃ……」
「おーい! こっちに牛がいるぞっ! 牧の方も調べろ!」
その時、郎党が三名、自分達の方へ向って来るのがケイルの目に映る。
しかも、奇妙な巡り合わせといおうかなんといおうか、それは白銀に二度もひどい目に遭わされた、くっきりと顔に蹄と門歯の痕が残るあのゴロツキ三人組である。
「まずい……ここにいちゃ、おらも捕まっちまう……けど、周りは来家の郎党だらけだ……何か、何かあいつらの目を誤魔化して裏山まで行く方法は……」
徐々に迫り来るゴロツキ達の姿に焦りながら、ケイルは牛の群れの谷間で必死に考える。
「ンモ~」
「あ! そうだ!」
そして、偶然、こちらに顔を向けた
「その手があっただ……赤、みんな。すまねえが、ちょっとだけおらに力を貸してくれ。少し痛えけど我慢するだぞ……」
ピシンっ! …ピシンっ! ピシンっ…!
そう言うと、ケイルは持っていた鞭の柄で赤以外の牛達の尻を思いっきり引っ叩く。
「ンモ~っ!」
鞭を入れられた牛達は天を仰いで大きな嘶きを一つ上げ、近付くゴロツキ達目がけて皆一斉に駈け出した。
ドドドドドドドド…!
モウモウと土煙りを巻き上げ、不気味な地鳴りとともに突進して行く四頭の巨大な牛……。
「……ん? なんだ?」
その十六の蹄が立てる地響きにようやく気付き、歯型つきのゴロツキ其之三が間の抜けた顔で首を傾げるが、その間にも興奮した牛達はものすごい勢いでみるみる彼らの目と鼻の先にまで迫って来る。
かの源氏の大将・木曽義仲が、角に松明を付けた牛の大群で見事、平家軍を打ち破ったという
「……う、う、う、牛だあっ!」
「牛が急に暴れ出したぞーっ!」
蹄の痣が残るゴロツキ其之一・其之二が、その恐怖に不細工な顔をいっそう不細工に引きつらせて叫ぶが時すでに遅し。
ドガァァァァァーンっ!
「ぎやぁぁぁぁ~っ! 今度は牛かぁぁぁぁ~…!」
そんな悲鳴を後に残し、牛達の猛突進をまともに食らったゴロツキ三人組は、遥か彼方の大空へと見事なアーチを描いて飛ばされて行った。
「おい! どうした!?」
「なんか知らんが、牛が暴れ出したようだぞ!」
その騒ぎに気付き、家の周辺にいた郎党達も牛が群がる場所へと集まり始める。
「よし! 今だ。赤、行くだ!」
少し離れた場所からその様子を覗っていたケイルは器用にも牛の胴の側面にへばり付き、郎党達からは自分の姿が見えないようにして、その赤牛を裏山へ向けて疾走させる。
バコーン…!
へばり付いたケイルの操縦で赤は木の柵を頭突きで破壊すると、そのまま牧の外へと全速力で駆け出してゆく。
「おい! 向こうでも一頭、柵を壊して逃げて行くぞ!」
「放っておけ! それよりも娘だ! おまえらも牛なんかにかまってないで娘の方を探せ! 子牛じゃないぞ? 牛じゃなくて人間の娘だ! 人間の!」
よもや郎党達もその牛の裏に件の娘がくっ付いているなどとは思いもすまい。駆けつけた栗栖でさえ、それを無視するようにと騒ぎに集まった郎党に指示を飛ばしている。
「ケイル……」
その様子に、家の前の広場で縛られている慈耀と摩利庵だけが、何かを悟ったあのようにぽつりと呟いた――。
「――フゥ~…大漁! 大漁! この山にゃ
ケイルの家がとんでもないことになっているその頃、牧の裏手にある山の上では篠竹で作った矢柄に
どっかりと大きな岩の上に腰を下ろす蔵人の前には、篠竹の歪みを炙って直すために点けられた焚火が赤々と燃え上がり、傍らに置かれた
「どうやら昼には出立できるな。なあ、白銀」
「ブヒヒヒン…」
首だけを後に振り向けて尋ねる蔵人に、傍らで草を食んでいた白銀はどこか淋しそうな声で鳴き返す。
「なに? 名残惜しいって? んなこと言っても仕方ねえだろ。いつまでも同じ所に留まってたら、あのしつけえ脇按使のやつらに居場所を知られちまう。そろそろ潮時ってもんだ」
これまでもそうだったが、本当に白銀の言ってることがわかるのか? まるで人間と話をしてでもいるかのように蔵人は答える。
「ブルルルル」
対してこちらも蔵人の言葉を理解しているのか? 白銀は再び物悲しげに鼻を鳴らして返す。
「そう言うなって。いや、俺だって少しばかり名残り惜しいとは思うぜ? だが、昨日はあんな騒ぎも起こしちまってるしよ。阿布の野郎が嗅ぎつけて来るのも時間の問題だ。このままここにいたら、あいつらにまで迷惑かけちまう。それはおまえにだってよくわかんだろ?」
聞き分けのない自らの愛馬に、そう、蔵人が諭すように言い返した時のことだった。
「くらんど~っ!」
自分の名を呼ぶケイルの声が、微かに聞こえたような気がした。
「…………気のせいか?」
しばし耳を澄ませてみる蔵人だったが、変わらず静かな山中に空耳だと判断を下し、再び矢を作る作業を開始する。
「くらんど~っ! いたら返事しろ~っ!」
だが、またしてもそんな声がどこからともなく聞こえてくる。しかも、今度はさっきよりも鮮明な声だ。
「気のせいじゃねえな……おおーい! こっちだ~!」
蔵人はなんとなく声が聞こえて来たと思しき方向に顔を向けると、そう大声で叫んだ。
「蔵人っ! ハァ、ハァ……」
しばらくすると、麓側に生える木々の隙間から、息を切らしてケイルが姿を現した。
どうやら先程までへばり付いていた〝
「どうした? そんなに慌てて。あ、もしかして昼飯の用意ができたんで、それでわざわざ呼びにでも来てくれたのか?」
「…ハァ、ハァ……バカ野郎! …ハァ…んな…ハァ…んな呑気なこと言ってる場合じゃ…ハァ…ねえだ…よ…ハァ、ハァ……」
おちゃらけた調子で尋ねる蔵人に、ケイルは胸の苦しいのも我慢して、なんとか口を開く。ここまで山中を全力で走って来たのだろう、かなり息が上がっている。
「…ハァ…ハァ…来家が…来家達が襲って来ただ……」
「なんだと!?」
その言葉に、一瞬にして蔵人の表情も変わる。
「もう居場所を突き止めやがったか……で、慈耀の坊さん達はどうした!? 無事か!?」
声を荒げ、厳しい口調で尋ねる蔵人に、ケイルは首を横に振りながら答える。
「…ハァ……慈耀さまも…摩利庵さまも…浄意坊っちゃんもみんな捕まって…ハァ……庭の真ん中で縛り上げられているだ……」
「白銀っ! 行くぞ!」
そこまで聞くや蔵人は傍らに置いてあった弓袋と箙をひっ掴み、麓を見下ろせる高台の方へと突然、駆け出した。
「蔵人っ!」
その後を白銀とともに、ケイルもまだ落ち着かぬ息のまま慌てて追いかける。
蔵人は鬱蒼と茂った木々の間を駆け抜けると、目を凝らして眼下を見下ろす。その場所はそこだけ開けた草叢になっており、遠くにケイルの家や牧を望むことができた。
よく見ると、確かにケイルの家の前では三名ほどの人物が一ヶ所に縛り上げられ、その周囲を鎧姿の武士や長刀を持った郎党達が取り囲んでいる。
また、家や牧の周辺にも蟻か蜘蛛の子を散らしたかの如くちょろちょろと動き回る者達の姿が見受けられる。
「なんとか無事ではいるようだな……察するに、あの坊さん達の横に突っ立ってる一人だけ大鎧着た野郎が来家らしいな」
額に手をかざして鋭く目を細め、誰に言うとでもなく蔵人が呟く。
「…ハァ…ハァ……蔵人……」
追い付いたケイルが、彼の毛皮を着た背中に声をかける。
「それから、おめえ、本当の名は〝あづまぎくらんどのすけ〟とかいうだか? あと〝はやいり〟とかなんとか……」
「…!?」
そう問われた蔵人は思わず目を見開き、驚いた顔でケイルの方を振り返った。
「おまえ、どうしてその名を……」
「なんだか知らねえが、来家がおめえのことを探してるだ。もし、おめえが出てこなかったら、慈耀さま達の命はねえって……おめえ、もしかして本当にお尋ね者か何かなのか?」
ケイルの話を聞き、蔵人はすべてを悟った。一瞬、驚きの表情を見せた後、いつになく真面目な、そして、どこか暗く悲しみを帯びた表情をその顔に浮かばせる。
「蔵人。おめえがどんな事情を抱えてるのか、そんなこと、おらにはわからねえ……それに今出て行けば、おめえが危ねえ目に遭うのもわかってる……だども! おねえげえだ! 慈耀さま達を助けてくれ! 今、慈耀さま達を助けられるのはおめえしかいねえだ!」
俯き、黙ったままの蔵人に、ケイルは叫ぶように必死に訴えた。
「慈耀さま達はおら達領民をとても大事にしてくれただ。この荘にはぜってえにいなきゃなんねえ方達だだよ! いんや、そんなもんじゃねえ。おっ父もおっ母もいねえで、爺っちゃんとも死に別れたおらを、慈耀さま達はまるでほんとの親みてえに優しく気遣ってくれた……おらにとっちゃ大恩人だ……」
声を荒げ、拳を硬く握りしめるケイルの目には、いつしか大粒の涙が浮かんでいる。
「蔵人! 頼むだ! おらの願いを聞いてくれたら、食べ物でも牛でもなんでもやるだ。なんでも言うことを聞くだよ。だからお願えだ! 頼むから……頼むから慈耀さま達を……」
「……すまねえ。今回のことは全部俺のせいだ。かけねえつもりだったが、どうやら本当に迷惑をかけちまったようだな。許してくれ……」
だが、涙を堪え、声を詰まらせるケイルに対して、蔵人はその顔を憂いに満ちた淋しげな瞳で見つめ、いつになく神妙な様子で不意に頭を下げる。
「な、なんのことだ……?」
突然、謝られたケイルは理解に苦しみ、目を潤ませながらもポカンとした顔を見せる。
「それについちゃ、また後で説明する。その前にこの状況をなんとかしなくちゃな……白銀! 弓を張るぞ!」
そんなケイルに蔵人はそう言い残すと、白銀の名を呼んで弓袋から自分の弓を取り出し、近くに生える立派な大樹の方へと歩き出した。
「ブヒヒン!」
その後を、呼ばれた白銀も返事をして着いて行く。
ケイルはいったい何を始めるのかといった戸惑いの表情を浮かべ、その場に立ったまま黙って彼らの動きを目で追う……。
すると、彼女が訝しげな眼差しをして見守る中、蔵人は弓の片方の先を白銀の口に咥えさせ、自分は反対の先端を木の幹にしっかり押し当てると、その弓を力任せにたわめ始めた。
通常、身体に見合った弓の大きさは自分の親指と人差し指をめいっぱいに広げ、それを五寸として測った七尺五寸(約227センチメートル)といわれている。
しかし、蔵人の持つそれは彼がいかに大柄といえど、その基準を一回りも二回りも上回るような長大な弓である。
さらに手で掴む握りの部分より上に二十ヶ所、下に九ヶ所、都合二九ヶ所に藤を巻き付け、その上から黒漆を塗り込めたその無骨な様相は、ものすごく重く、恐ろしく堅そうな弓に見える。
だが、そんな桁外れに重い弓であっても、さすがに馬の力で押しているだけのことはあり、序々にゆっくりと、それまで反対に仰け反っていた形が弧を描いて弓形に曲がってゆく……。
「世間じゃ弓の強さを表すのに、
不思議そうに見つめるケイルの心中を察してか、蔵人は腕に思いっきり力を込めて弓の端を押えつけながら、空いている口で彼女にそう説明してみせる。
そうこうする内にも充分なところまで弓が曲がると、持っていた弦を両端の
「フゥ…|強弓(こわゆみ)なのはいいが、毎回張るのに苦労するところがこいつの難点だな……」
そして、大きく一息吐くと、何かぶつぶつ文句を言いながら、腰に箙を紐で結え着け、懐からは鹿革製の
それは昨日、猟師の丸木弓で郎党らとやりあった時には着けなかったものだ。
「さてと。これ程の
それから高台の裾まで再び歩いて行くと、箙から一本の矢を引き抜き、その
「おめえ、いったい何を……」
自分のことなどまるで無視し、一人、事を進めようとする蔵人にケイルは恐る恐る尋ねる。
「何って、見ての通り、こっから来家の野郎どもを狙い撃つに決まってんじゃねえか」
訊かれた蔵人は番えた弓をギリギリと引き絞りながら、さも当然というようにそう答えた。
「狙い撃つって……おめえ正気か!? こっからあんな遠いとこまで矢が届くとでも思ってるだか!?」
その信じ難き返答に、ケイルは呆れるというか、むしろ怒りすら覚えているような声で聞き返す。
「正気かだあ? フン! 正気も正気、大正気だぜ。ま、普通の弓や、そこいらの有象無象の武士じゃできねえ芸当かも知れねえけどな。俺とこの弓を甘く見てもらっちゃあ困るぜ」
だが、蔵人の方もケイルの言葉が少々癇に障ったのか、無礼なことを言うなとばかりにいつもの不遜な態度で返すのだった。
「この弓は三枚打弓っていってな、一本の木から作る丸木弓とは違って、木製の本体の両面に内竹と
「なむあみだぶ?」
「違う! ま・ぐ・な・む・ぞ・くだ! それも通常の三寸五分七厘じゃなく、それよりデカイ四寸四分のな。その分、重すぎて誰でも引けるって代物じゃねえが、こいつの強さなら、あそこまで矢を飛ばすくれえわけねえ。んでもって、この俺様はそいつを楽々扱えるって寸法だ」
念仏と勘違いして手を合わせる怪訝な顔のケイルに、そうツッコミを入れて説明しながらも、蔵人はその強弓を軽々と臨界まで引き絞る。
蔵人のその様子からはそんな重たい弓のようにはとても感じられないが、確かにこれほどの大きさの弓ならば、かなりの重さと相当の威力があるに違いない。
「そりゃ、強い弓ならなんとか届くかもしれねえだが……だからって、狙い通りに当てることなんかぜってえ無理だ! もし慈耀さま達に当たりでもしたらどうするつもりだ!?」
どうやら本気でそんなバカなことを考えているらしい蔵人に、ケイルはよりいっそう声を荒げて止めようとする。
………だが。
「おい。危ねえからちょっと下がってな」
蔵人は、ドスの利いたひどく真面目な口調でケイルに言った。
「……!」
その、これまで見せたことのない蔵人の険しい表情に、ケイルは思わず息を飲む。
そして、無意識に足を一歩後に退いたその瞬間。
「行っけえっ!」
ドンッ…!!
周りの空気を震わせて、蔵人の弓から一本の矢が放たれた。
「きやっ!」
何か目に見えないものが爆発でもしたかのように、重い空気の振動が蔵人を円の中心として一気に周囲へと広がる。
その衝撃波にケイルも後方へと倒れ、身構える間もなく尻餅を搗いてしまう。
ギュゥゥゥゥーン…。
そんなケイルと蔵人を裏山の高台に残し、超の付く強弓から放たれた魔具南無鏃の矢は、風を巻き込み旋回しながら物凄い速度で眼下の牧目がけて飛んで行った――。
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