概要
日常の謎は詰将棋に似ている
焼死体が公園で発見された翌日、将棋部の矢吹君は新入部員獲得に奔走していた。ポーランド出身の一年・二条ハンナを勧誘する最中に披露した推理力を買われ、入学前の三月に彼女の兄と将棋部部長が喧嘩に至った不可解な棋譜の謎を解決してほしいと依頼される。しかし、焼死体事件の参考人として事情聴取を受けた部長の周囲を探ったものの「理由を知りたければ将棋で勝て」と条件を出されてしまう。それは元奨励会の部長の棋力を前にして、二年生の先輩が既に全員敗れ去った難題であった。調査も棋力も行き詰まる中、誘拐と疑わしい事件が将棋部を巻き込んでいく。