概要
これは、僕とセフレである後輩との日常を綴った物語であり、「ただ、一緒にいたい」という想いを吐き出すまでの物語だ。※性描写有りですが、あまり濃くはないです。R-17.9くらい…?
※本編完結済み
※20190709 番外編代わりの掌編 更新はじめました。作中で出てきた『交換日記』の中身というていでお願いします。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「ずっと一緒にいる」は、一人じゃ出来ない
自分は学生時代はもちろん今も常々モラトリアムを感じている人間です。
皆さんも関係を変えたくない、変わりたくないという気持ちを大なり小なり抱いたことがあるでしょうか。
モラトリアムは現在、そして未来に過去を続けたいという気持ちですよね。
この小説は先輩と後輩の二人がたくさんの過去を引きずりながら、現在へ、そして未来への願いへたどり着く物語です。
これは「ずっとこのままでいたい」というモラトリアムのお話。
これは「ずっと一緒にいたい」というモラトリアムのお話。
不純で爛れた二人だからこそたどり着いた回答は、きれいでも正しくもないかもしれないけれど、だからこそ惹かれるものがあります。
とって…続きを読む - ★★★ Excellent!!!変わっていないようで確かに変わった、関係性の変化が尊い
まず初めに言っておかなければならないことがある。
それは「この物語は関係性の物語である」ということだ。
最初の数話を読んで心をすり潰された人よ、ちょっと待って欲しい。一度、最後まで読んでみてはくれないだろうか。
確かにこの『先輩』というやつは、度し難いクズであり、とんでもなく愚かなやつである。なんなら後輩もとびっきりの愚か者かもしれない。それはそう。事実だし。先輩は極刑。
先にも述べたが、この物語は関係性の物語である。
だからこそ、一度最後まで読んで欲しいのだ。
この二人の、どこまでも不純で、けれどどこまでも純粋な関係性の、その変化を見届けてはくれないだろうか。
読んでいて苦しいかもしれない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!突き詰めた愚かは芸術に至る──のかもしれない
ともかく、ともかく、この『先輩』という男、凄まじいまでの愚かである。関わった女性と俺の敵だ。どうにか滅したい。もし私が高尚な僧ならはま「破ァ!」の一言で眩い光と共に消え去りはしないだろうか?もはや魔の類である。
そんな愚魔先輩とそれに負けず劣らずの愚かである後輩との爛れ焼けたようなセフレ以上恋人未満の日々を丁寧に綴った名作。
完結に近づくほどこの先輩が許しがたくなる。だが読み終えた後こう思わざるを得ない。
「私は許そう。だがこいつが許すかな!」
放たれたトミーガンの銃口からは一輪の美しい花。まるで手品。そう、手品なのだ。分かりきったタネに当然のように騙されて、そこに生まれる小さくも重い感情を…続きを読む