第31話 水と土の主

 マーメイドは氷に閉ざされた海では逃げ場がなくなるため、水の精霊に祈りを捧げ、巨大なマーメイド型の水の精霊を誕生させた。

 『水の大精霊ウンディーネ。水の温度に関係なく水を水の状態に魔力で維持します。』


 「こちらも消費魔力がお高いんでしょ?」


 『それが、そうでもないようです。イフリートは土をマグマに変化・・させ、シルフは大気に魔力・・を溶かしていたのですが、ウンディーネは水の状態を維持・・しているだけなのです。』


 「ほほー。安い安いとは言っても……お高いんでしょ?」


 『ズバリ!1日の維持費はゴブリンの魔石たった1個分です!』


 「ほへー本当に安いねー。マーメイドのいる当たりの海って結構広いのに。それで、歌姫の祭典なんてやってる余裕があるんだね。選択さん。録音よろしくねー。」


 ららら~♪


 『わかりました。』


 「精霊って、もう一種類いたよね?」


 『…。あー。』


 「選択さん?歯切れが悪いね?」


 『ドワーフもドワーフ型の土の大精霊タイタンを誕生させました。させましたが…大精霊を使ってしたことは、土から酒を造ることです。』


 「酒?体が温まりそうじゃない?」


 『そもそも、ドワーフの洞窟は地下深いため地熱で温かいのです。ただ、氷によって酒の材料が手に入らなかったため、土から酒を造る暴挙にでました。』


 「土じゃダメなの?実際できてるんでしょ?」


 『はい。いわゆる工業用合成アルコールです。ヒューマンや獣人が飲めば死ぬアルコールです。』


 「うっわー。このままじゃドワーフ滅びる?」


 『酒が飲みたいとい うだけ・・で、ドワーフに解毒スキルが付きました。』


 「…。」


 ららら~♪好き~好き~大好き~♪ららら~♪

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