ゴブリンから始まる生命創造 ~ゴブリンとかオークとかの増殖率が凄まじい…見て見ぬふりができません~

酔玉 火種

第1話 底辺の物語がはじまる

 ぽ、つーーん。


 ここはどこだ?

 どこまでも、どこまでも、続く、真っ白い空間に荘厳な椅子があり、オレ?わたし?が座っている。


 目の前には、窓枠程度の大きさの真っ黒いガラス板が浮かんでいる。


 ガラス板を見つめていると。


 ガラス板の中央が光り輝き、ガラス板が茶色になり、うねうね、うねうねと模様ができ、宇宙空間のような模様が現れる。


 意思を込めると、ガラス板の中をアップにしたり、下からの見たり、上から見たりとできることがわかった。


 ガラス板の中にポップが立ち上がる。


 『生命創造が可能な星が誕生しました。手を加えますか?』


 Yes or No


 よくわからないが…。この白い空間で初めてのコミュニケーション。


 「イエース!」


 ガラス板の中で一つの星がズームアップしていく。映し出された星は噴火が絶えない大地とぶつかり合い大きな渦潮きをつくる海、大きな岩を吹き飛ばす凄まじい風の星だった。


 「うはー。すごいね。ところで君だれ?」


 『名前はありません。あなた様の生命創造をサポートする補助存在になります。』


 うん。よくわからん。

 「よろしく。」


 『現在、この星の環境で植物の原種を作成することができますが、作成しますか?』


 Yes or No


 もっと普通の会話しない?あれ、普通ってなんだっけ?とりあえず…。


 「イエース!」


 白い空間に緑の液体が1滴生まれ、ガラス板に吸い込まれポチャリと荒れ狂う海に落ちていく。荒れ狂う海でも比較的、穏やかな海が緑のゲル状に変化していく。緑のゲルは徐々に形をなし、藻や海藻となって海岸沿いに広がっていく、やが大地に芽吹き、草や木として広がっていく、時には火山に飲まれ焼失するが、それでも力強く色々な種に分かれながら広がっていく。


 おお。きれいだねー。


 『短生物の原種を作成することができますが、作成しますか?』


 Yes or No


 「イエース!」


 白い空間に黄金の液体が1滴生まれ、ガラス板に吸い込まれポチャリと藻や海藻の発生した海に落ちていく。最初は緑のゲルからエネルギーを吸収していたが、やがて、藻や海藻、はてには生き物を吸収する個体が現れる。大きくは2つの主流が誕生する。虫と動物。虫の進化は速くドンドンと大地に進み飛行する個体も現れ始めた。


 白い空間では一瞬だが、星では数億年の時間がたち、動物も地上に進出していく。


 『ただ見ているのも退屈でしょう。お茶でも作成しますか?』


 Yes or No


 お茶?


 「イエース!」


 大きさは両手で収まるくらい、土で作られたような器に緑の液体が入っていて湯気がたっている。それを受け取…。


 「あちゃぁぁっ?!」


 バシャ!!!


 初めての熱さにびっくりして、お茶をガラスの板にひっくり返してしまう。


 お茶はガラスの板に吸収されていく。


 「いやー。すまん。すまん。」


 『…創造空間のお茶は濃いを持っていますから、その影響で星に魔力・・が付加されました。』


 「魔力?」


 ごぶごぶ、、、


 ごぶ?


――――――――――

一日一話投稿ですので継続して読んでいただけたら嬉しいです。

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