第27話 めっちゃふにょふにょ

 「うわ?!うわー!うわぁぁぁぁ!!!」


 『運命様?どうしました?』


 「選択さん!選択さんから、ふにょふにょがめっちゃ出てる!!めっちゃ出てるよー!!!」


 『これは。味を占めたのでしょう。異世界召喚を乱発しています。』


 「世の中、良くなってないし!もう、ダメ!異世界召喚ダメ!」


 『わかりました。では、召喚者に対してペナルティの老化スキルでどうでしょうか?』


 Yes or No


 「イエース!イエース!」


 『召喚者は老化を嫌って召喚しなくなりました。』


 「ふー。ふにょふにょ、気持ち悪かったねー。」


 『そうですか?私はちょっと可愛くなれた気分です。』


 「うっ…。よかったね。話は変わるけど、なんだか獣人が騒がしいね?」


 『勇者とともに、獣人の狼王が魔帝国の獣人を解放しましたが、家畜にされていた怒りが収まらず、デーモンに対して戦争を仕掛けています。』


 「獣人とデーモンは共存関係にはならなかったんだね。」


 『はい残念です。どうでもいい情報ですが、獣人に一番に狙われているドラキュラ伯爵は霧の谷に隠れ潜んでいます。』


 「ドラキュラ伯爵はどうでもいいけど、霧の谷は気になるね。」


 『元々は深い谷だったのですが、ゴブリンとキノコが交配して誕生したフォッグダケが毒の胞子を噴出しているうちに霧がかかったような谷になりました。デーモンにはほとんど効きませんが、獣人がしばらく吸うと痺れて動けなくなります。』


 「環境適応能力高いなー、デーモン。ダンジョンにも適応してたし。あ!これでしょフォッグダケ!選択さんが好きそうな姿だね!」


 『違います。私はもっと柔らかい感じが良いんです。右の表示のクラーケンと見比べてください!艶のある光沢とぬめり感!』


 うーん。同じようにしか見えない……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る