第20話 魔法の日進月歩

 『魔法が体系化しはじめました。主に精霊の概念に引っ張られ、地水火風の属性になります。』


 「エルフが矢の軌道を修正してたのだね。覚えてるよー。」


 『はい。風魔法ですと、ウィンドスラッシュというかまいたちを発生させる魔法やウィンドプッシュという移動補助をする魔法が誕生しています。』


 「もう、弓いらないね。」


 『そうでもありません。魔法を使用すると精神的に疲労するので多用ができません。』


 「そうなんだー。」


 『ヒューマンが魔法を一番発展させていますので、ヒューマンの生活から見ていきましょう。』


 「ふむふむ。勉強のお時間ですな。」

 なんだろう。急に眠気が…ふぁぁー。ねむ、ねむ…。


 『…。飴をどうぞ。』


 「わー。ありがとー!」


 『例えば飴玉作りですが、糖分の多い植物を土魔法のグランドプッシュですり潰して樹液を取り出し、火魔法のウィークファイヤーで水分を飛ばしたものになります。』


 「ほほー。」


 『トマトをどうぞ。』


 「あまり好きじゃないんだよなー。あれ?見た目がしわしわ。もぐもぐ。うまっ?!あまっ?!」


 『水魔法のドライで乾燥させると水分当たりの糖度が増して、甘さが5倍になります。以上のように魔法が発展していってます。』


 「魔法で万々歳ばんばんざいだね!」


 『戦いは酷くなっていってますが、知的生物です。戦いなんかに活用せず直ぐにいい方向に切り替わるでしょう。』


 「切り替わる。切り替わる。もう1つトマト頂戴!」


 『運命様。トマトと同じようにピーマンで作ってみました。』


 「どれどれ……び…びみょ!!!」

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