第7話 ドラゴン誕生

 「なんか、マップにモザイクかかってない?」


 『これは潜伏スキルの影響ですね。下位スキル看破をして表示します。』


 モザイクがすぅーっと溶けるように消えていき、大量のトレントの群れが現れた。


 「め、め、めちゃくちゃ増殖してるねー。大森林だねー。」


 その大森林に入ったゴブリンやオークは、認識できずに移動する木によって方向を狂わされ、最後に弱ったところを木の実を投げつけられてぽっくりいって肥料になっていく。


 『地域にも名称をつけましょう。この森を迷いの森としましょう。』


 「さんせー。それにしても木が木の実を投げるとは頭がいいね。」


 『こちらをみてください。トレントの投擲を参考にスリングが発生しました。』


 「おー。でも、なんだかさー、知的生物ってさー、戦ってばかりいるね?」


 『そうですね。もうしばらくすれば、さらに知能の高い種族が現れて国を作り始めます。そうなれば安定するでしょう。』


 「ふーん。」


 『リザードマンの交配から新たな種族が誕生しました。ドラゴン系とします。』


 「うぉ?!でっかい鳥がとんでるね!こっちにはでっかいトカゲ!海にもでっかい蛇が!」


 『魔力を大量に消費して動いているので動物とは違いますが、飛んでるタイプをスカイドラゴン、トカゲ型をグランドドラゴン、海を泳いでいるのがサーペントです。』


 「めっちゃ。ゴブリン食ってるー。ゴブリン全滅しない?」


 『死んでいるゴブリンの数百倍以上増えているので…』


 「だ、大丈夫そうだね。お茶もらっていい?」


 『はい。今度は落とさないでくださいね。』


 「わかってる!わかってる!」


 お茶を受け取り、ズズズっとすする。ぷはぁー。落ち着くー。

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