第8話 全裸ゴブリン誕生

 『獣人の交配が進み毛無の全裸ゴブリンが誕生しています。ヒューマンとします。』


 「ほほー。これは、アレだよアレ。わかっているよね選択さん。」


 『わかっています。スキルですね。では、戦いにならないように料理スキルでどうでしょうか?』


 Yes or No


 「イエース!そうそう、そういうことだよ!さすが!選択さん。ところで料理って?」


 『たとえば、魚。』


 創造空間に現れた魚が、スパパパパ―ンと切り身になっていき、綺麗に皿の上に並べられる。


 「ほほー。」


 『箸を使って、そこに出しました醤油をつけてお食べください。やり方はわかるはずです。』


 「ふむふむ。もぐもぐ。…。うまっ?!」


 『これが料理スキルです。』


 「うん。これなら、生命として満ち満ちていくね!」


 ヒューマンは最初のうちは小さい獣人の村で細々と暮らしていたが、次第にいろいろなもの・・・・・・を料理しはじめた。


 草からはじまり、動物、ゴブリン、オーク。そして、料理の食材を手に入れるために銅の武器を作り出し領土を拡大した。


 ヒューマンは国を作った。


 『…想定と違います。』


 「ん?国ができて、戦いがなくなり平和になるんだろ?」


 『戦いを失くすための国ではなく…戦いを始めるための国ができました…。』


 「おーぅ。」


 ゴブリンやオーク、獣人までもが国を作り争いを始めた。


 『やっぱり、この星を放棄しますか?』


 Yes or No


 いやいやいや。まだまだ、できることがあるはずです!


 「ノー!」


 そうしている間にも、いくつもの国が滅びては誕生し、また誕生しては滅びていった。戦いによって…。

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