概要
皮肉、それは栄光と転落のでたらめな混在。二人の男が堕ちていく物語。
プロミュージシャンを目指す下川八百太(しもかわやおた)は、コンビニでのアルバイトの傍ら、音楽投稿サイトRAMPANT(リァンペント)に自作の曲を投稿し続けていた。唯一無二の歌声を持つと自負している八百太は、交流や宣伝を嫌い、黙々と投稿し続ける。いつか誰かが見つけてくれると信じているのだ。
ある日八百太はひょんなことから、RAMPANTでランキング一位の<Lin(リン)>の正体が、同じバイト先の従業員、下川鈴男(しもかわすずお)だと知ってしまう。
ある日八百太はひょんなことから、RAMPANTでランキング一位の<Lin(リン)>の正体が、同じバイト先の従業員、下川鈴男(しもかわすずお)だと知ってしまう。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!嫉妬が産声を上げる瞬間
第七話時点でのレビューになります。
二人の「下川」。自作曲をアップロード出来る音楽投稿サイトRAMPANT(リァンペント)を通じて、この二人の間に巻き起こる感情。
自分を客観視出来なくなり、疑心暗鬼を呼ぶ嫉妬。
その嫉妬がどんな形で生まれ、何を変えていくのか。生々しく表現されるその過程を読み進める度、行き着く先が気になってたまりません。
嫉妬により次第に崩れていく主人公。その所業と心の叫びは決して美しいものではありませんが、誰かに強く嫉妬した経験のある人ならば、共感してしまう部分も多いのでは無いでしょうか。
感情を向ける相手が同じ名字である所も、主人公の嫉妬を浮かび上がらせる巧みなエッセンス…続きを読む