第11話 好きって何回言うつもり?

 主人公に完全に感情移入してしまい、例えば「好き」と言う単語を何度も使ってしまう、そう言う経験ありませんか? 主人公がヒロインに片思い、作者もヒロインへ片思いしている。そんな経験。僕の場合は原稿用紙七枚の中に、「好き」と言う単語を十回近く使いました。ちょっと文学としてもくどいようです。実際の恋愛でも、あまり好き好き言わないように(笑)。では、実際に例文を書きます。


 花子のことを好き。好きであればあるほど好き。どうしても好きだ。なぜ好きなのか。彼女は美人だからだ。だから、好き。


 たった三行の中に、「好き」が六回出ました。こうして見ると、確かに好き好き渋滞を引き起こしています。これを解消するには、類語を使うという手段があります。そうすると、言葉の彩りが出ると思います。文学も人間関係も同じことを何度も言わない、これがちょうどいい距離のようですね。

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